研究分担者 |
糸魚川 淳二 名古屋大学, 理学部, 教授 (90022566)
熊井 久雄 信州大学, 理学部, 助教授 (40020680)
鈴木 正男 立教大学, 一般教育部, 教授 (10062655)
鈴木 敬治 福島大学, 教育学部, 教授 (80007301)
亀井 節夫 京都大学, 理学部, 教授 (60025228)
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研究概要 |
1.昭和61年10月に大阪にて第1回アジア・太平洋地域第四紀層序国際コロキウム(組織委員会委員長・市原 実)を開催した. 本総会研究のメンバーは, 同コロキウムにて日本各地方・地域の第四紀層の層序についての論文を発表した. これらの論文は昭和62年7月に出版された同コロキウムのProceedingsに収録されている. 2.昭和62年4月の日本地質学会大会(大阪)にて, 討論会「日本の第四紀層の層序区分とその国際対比」(世話人代表・市原 実)が開催された. 本総合研究のメンバーは, この討論会において, 研究結果を発表した. これらの研究結果に, さらに研究・検討の結果を加えて論文を作成し, それらをとりまとめ地質学論集第30号(日本地質学会)を刊行することとした. 地質学論集第30号は本総合研究の研究成果報告書をかねるものである. 3.本総会研究の研究成果の概要は次のとおりである. (1)日本を北海道(十勝・石狩地域), 東北, 関東, 中部(新潟・信州・掛川地域), 近畿, 中国, 四国, 九州・琉球の8地方にわけ, 各地方・地域ごとに第四紀層の標準層序を設定し, それぞれの標準層序について, 生層序・〓地磁気層序・放射年代のデータがとりまとめられている. (2)上記のまとめにもとづいて, 各地方・地域の標準層序は, 国際的な大区分の基準にしたがって, 下部更新統・中部更新統・上部更新統・完新統に4区分されている. (3)日本の第四紀層の植物化石・哺乳動物化石・石灰質ナンノプランクトン化石による分帯のほか, 日本の第四紀火山灰層のフィッショントラック法による年代値についても報告されている.
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