研究課題/領域番号 |
61304046
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
多田 啓也 東北大学, 医学部, 教授 (20046907)
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研究分担者 |
相川 純一郎 東北大学医学部附属病院, 助手 (30191844)
横田 貞記 山梨医科大学, 助教授 (40020755)
折居 忠夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (20045339)
橋本 隆 信州大学, 医学部, 教授 (80009935)
野呂 知世 東北大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1986年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | Zellweger症候群 / ペルオキシゾーム / 膜蛋白 / β酸化系酵素 / β-酸化系酵素 / 脂肪酸βー酸化 / ペルオキシソーム / 脂肪酸Β-酸化 |
研究概要 |
Zellweger症候群の病因究明を目指して協同研究を進め以上の成果を得た。 (1)Immurgblat法によりペルオキシゾームβ酸化系酵素(acyl-CoA bi functional pratein、3-Ketoacyl-CoA-thiolase)の欠損がZellweger症候群に於て認められた。しかし症例によってはacyl-CoA oxidaseのサブユニットA(分子量72,000)、3-Ketoacyl-CoA thildseの前駆体が存在する例も認められた。 (2)ペルオキシゾームβ酸化系酵素は全て活性の著明存低下が見出された。 (3)Immunoblat法によりZellweger症候群由来の線維芽細胞に於て70KDa、26KDa、22KDaのペルオキシゾーム膜の欠損が認められた。 (4)膜蛋白はpulse cfaseやcell Oahelling法で合成されていることが分った。しかし症例によっては70KDaの膜蛋白の異常が認められた。 (5)1例ではあるが7番染色体長腕近位部の微小欠失が認められた。 (6)全例、ミトコンドリヤのβ酸化系は正常であった。 (7)CHO変異細胞がZellveger症候群と同一の生化学的異常を示すことが見出され、この細胞をモデルとして研究を進めた結果、入れ物としてのペルオキシゾームは存在せず、合成されたペルオキシゾーム酵素系が細胞質で速やかに分解され、膜蛋白はゴーストとして細胞質に残存することが示された。 (8)免疫組織化学的研究の結果、Zellweger症候群の細胞ではペルオキシゾームが存在せず細胞質に金粒子がのっていることからやはり局在化できない蛋白質が細胞質に残っていることが証明された。以上3年間の研究で多くの新知見が得られたが本症のprimary lesionは尚明らかでない。さらに蛋白の輸送因子や膜蛋白の解析を進めることにより、細胞内小器官欠損という特異存疾患の全容が分り、ひいては細胞内小器官の成立という生命の大命題が解明されるであろう。
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