研究課題/領域番号 |
61304069
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体物性学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
津田 基之 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60045458)
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研究分担者 |
渡辺 正勝 基礎生物学研究所, 大型スペクトル室, 助手 (40124226)
小山 泰 関西学院大学, 理学部, 教授 (90079666)
七田 芳則 京都大学, 理学部, 助手 (60127090)
神山 勉 理化学研究所, 生物物理研究室, 研究員 (30170210)
小林 孝嘉 東京大学, 理学部, 助教授 (60087509)
高橋 哲郎 北海道大学, 薬学部, 助手 (90133769)
大野 宏毅 自治医科大学, 医学部, 講師 (30049085)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1986年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | センサリーロドプシン / フォボロドプシン / 光感覚受容体 / 高度好塩菌 / 走光性 / ハロバクテリア / 光感覚 / 光化学反応サイクル / 光閃光分解 |
研究概要 |
動物の視物質と同じレチナール蛋白質が高度好塩菌に見い出された。第1、第2番目に見出されたバクテリオロドプシン、ハロロドプシンは光駆動イオンポンプで菌体の生育に必要なエネルギーを確保する機能をもっていた。第3番目に見出されたセンサリーロドプシン(津田)、第4番目に見出されたフォボロドプシン(高橋、加茂)はそれぞれこのバクテリアの正、及び負の走光性の光受容体であった。さらにクラミドモナスやミドリゾウリムシにもカエルの抗体と交差反応する蛋白質が認められた(篠沢)。視物質ロドプシンは光受容にともないいくつかの短寿命中間体が存在する。単細胞の走光性の受容体のうち最も精製の進んだセンサリーロドプシンの光化学反応サイクルがレーザーフラッシュフォトリシス(小林、津田)、低温スペクトル法(七田)により研究され、視物質ロドプシンやバクテリオロドプシンと似た中間体が見出され、それぞれSRK、SRL、SRMと名づけられた。センサリーロドプシンの負の走光性の受容体となるSRMの光化学反応も以上の2つの方法により研究され中間体SR_<460>、SR┣D2520が見い出された。さらにフォボロドプシンの中間過程も明らかにされた(七田、高橋、加茂)。これらの光受容体はいずれもレチナールを発色団とする色素蛋白である。その構造、組成を共鳴ラマン分光法(小山)、スピンラベル法(楠見)、ケイ光ラベル法(神山)、化学抽出法(辻本、大橋)により研究され、いずれの方法によっても光によって起こる現象はレチナールの異性化であることが明らかとなった。これら単細胞生物がレチナールで受容した光信号をどのように鞭毛モーターに伝達するかに関して平面膜法(大野)、生化学(渡辺)により調べられ、直接のプロトン移動でなく視細胞と同じようにGTP結合蛋白質の関与が示唆された。
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