研究分担者 |
高橋 昭三 昭和医大, 内科, 教授 (30053771)
牧野 荘平 独協医大, アレルギー内科, 教授 (10049140)
小林 節雄 群馬大学, 医学部, 教授 (40008222)
滝島 任 東北大学, 医学部, 教授 (20004765)
田村 昌士 岩手医大, 内科, 教授 (60095817)
西本 幸男 広島大学, 医学部・内科, 教授 (30033955)
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研究概要 |
研究分担者及び研究協力者17名の参集のもとに最近の喘息に関する研究と知見をふまえ, また1958年のチバ・ゲスト・シンポジウム及び1962年のアメリカ胸部疾患学会の喘息の定義を参考にして種々討議を行なった. その結果一応次の様な定義を作ることで合意をみた. すなわち, "気道の反応性亢進という特徴を有し, 広範な気道の狭窄によって反復性の呼吸困難の症状をあらわす疾患で, その強さが自然に, または治療によって変化し, かつ類似症状を示す肺, 心臓, 血管系の疾患によらないもの"とした. もちろんこれは多くの専門家によって評価され定義する必要があると考える. なお重症化の要因についてはアンケート調査のまとめや血液学的な検査結果から1)遺伝的素因が濃厚 2)発病年令が1才未満 3)中年以降(45才以後)に発症 4)アトピーが濃厚 5)非アトピーないし感染型の喘息 6)皮膚反応が陰性 7)アスピリンに過敏 8)気道の反応性の亢進 9)肺気腔, 慢性気管支炎, 慢性副鼻腔炎の合併 10)ステロイド剤の安易な使用 などが考えられる. 血清中のIgEの総量, IgE抗体の力値, IgG1やIgG4抗体などとは密接な関係は得られなかった. 現在ウイルス抗体や免疫複合体などについても検討中でありその結果については将来まとめて報告する予定である.
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