研究課題/領域番号 |
61305006
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀内 昭義 東大, 経済学部, 助教授 (00018029)
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研究分担者 |
本間 正明 大阪大学, 経済学部, 教授 (90028051)
深尾 京司 一橋大学, 経済研究所, 講師 (30173305)
貝塚 啓明 東京大学, 経済学部, 教授 (10028037)
伊藤 元重 東京大学, 経済学部, 助教授 (10128564)
石川 経夫 東京大学, 経済学部, 助教授 (90107483)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 為替レート / 金融構造 / 産業調整 / 政策協調 |
研究概要 |
本研究の目的は、近年の国際的、国内的構造変化に対する日本経済のマクロ的な調整過程についての理論的、実証的分析であった。以下主な研究実績を摘記する。 (1)日本の為替レートは、国内金融市場の撹乱、およびアメリカを中心とする海外金融市場における撹乱に反応して大幅な変動を示してきた。われわれは、そのような為替レートの変動性(Volatility)が金融市場の構造の特性を反映しているか否かを、日本ならびに主要諸国の貨幣需要関数を推計することによって国際比較した。その結果、日本の場合、内外資金の移動が急速に高まる過程で、いわゆる通貨代替はほとんど進んでいない。このような、金融の国際化の特徴が日本の為替レートの変動性を高める方向に働いているという暫定的な結論を得た。(2)日本が当面している大きな経済問題として、巨額の資本の流出に伴う為替レートの変動(円高)が産業構造の調整を迫っていることである。われわれは、国際収支不均衡と産業構造調整のメカニズムとの関係を理論的に分析すると同時に、公的介入は産業調整にどのような役割を担いうるかを考察した。(3)日本の金融システムの安定性を維持してきた要因のひとつとして、メインバンクの制度がしばしば強調される。われわれは、日本のメインバンク制度が、産業の危険を分担し経済を安定化する上で、実質的にどのような役割を演じてきたかを検討することによって日本の金融講造の変化が、マクロ経済の安定性に及ぼす影響を考察した。(4)当研究プロジェクトのしめくくりとして、昭和62年3月2日に、内外税制と日本経済、および国際金融と政策協調をテーマとして、ミニ・コンファレンスを開催し、関連分野の研究者たちと意見を交換し、問題の理解を深めることができた。
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