研究課題/領域番号 |
61306005
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
若松 謙一 岐大, 大学併設短期大学部, 助教授 (30021801)
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研究分担者 |
羽部 朝男 北海道大学, 理学部, 助手 (90180926)
松田 卓也 京都大学, 工学部, 助教授 (20026206)
家 正則 東京大学, 東京天文台, 助教授 (30111446)
祖父江 義明 東京大学, 理学部, 助教授 (10022667)
土佐 誠 東北大学, 理学部, 助教授 (50022728)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 銀河 / セイファート中心核 / マッシブ・ハロー / 相互作用銀河 |
研究概要 |
相互作用している銀河は、その周辺に分布しているマッシブ・ハローを調べるためのプローブとして、またセイファート銀河などの中心核の活動と関連して最近、大きな関心を集めている天体である。これらをテーマとして2つの研究会「相互作用している銀河の天体物理」(62年1月)と「シュミットシンポジウム1986」(61年9月)を開催し、その集録を出版した。以下、研究会での主要テーマについて報告する。 1.チリ-・ラスカンパナス天文台で撮影された天体写真によるおとめ座銀河団内の矮小楕円銀河の表面測光の結果、銀河の構造に関してその環境による著じるしい差異は検出されなかった。ブヨブヨした構造の矮小楕円銀河に潮汐力の顕著な影響が出ていない事となり、相互作用を研究する上で貴重なデータが得られた。 2.矮小楕円銀河の形成過程に関する"質量放出説"が詳細な計算によって示され、観測と比較され良い一致が得られた。 3.銀河衝突の数値実験について、マッシブ・ハローをも考慮したモデルが計算され、ビーズ不安定性にあっては著じるしくおさえられる事が示された。なお、マッシブ・ハローを調べるに当り二重銀河の力学に関連した観測をもっと行うべきとの指摘があった。 4.チリ-・セロトロロ天文台で赤外分光観測の結果、多くの相互作用する銀河から【H_2】分子線が検出され、それらは銀河中心核からの"ウィンド"による衝撃波によるものである、との知見が得られた。 5.チリ-・ESO天文台での銀河中心核の分光観測の結果、HeIの輝線5016Aを銀河で初めて検出した。これは電離ガスがライマン連続光に対し不透明である事を意味しており、分光学的に重要な検出となった。近年、外国の天文台での観測が増加し、外国研究者との共同研究も盛んになってきた。日本での活発な理論的研究を基にした観測をより進めたい。
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