研究課題/領域番号 |
61306010
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉川 圭二 阪大, 理学部, 教授 (10011545)
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研究分担者 |
宮沢 弘成 東京大学, 理学部, 教授 (50011432)
菅原 寛孝 高エネルギー物理学研究所, 教授 (70015767)
畑 浩之 京都大学, 理学部, 助手 (70164837)
佐々木 隆 広島大学, 理論物理学研究所, 助教授 (20154007)
宇川 彰 筑波大学, 物理系, 助教授 (10143538)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1986年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 超ひも(弦)理論 / コンパクト化 / ひも(弦)の場 / モジュラー不変性 / 量子力学的異常項 / ヘテロ形ひも |
研究概要 |
1.概要 本計画は、来年度の総合研究計画のための予備調査、基礎研究を行うことを目的としている。研究の対象としてかかげた項目は、(1)超ひも理論の基礎的研究、(2)初期宇宙論と超ひも理論、(3)基本相互作用と超ひも理論の三つで、これら項目ごとに分担者をグループ分けし、全国的に問題点の整理、基礎研究の実行を行った。当初の申請より補助金が減額されたため、研究会、ワークショップ等いづれも規模の縮小を行わざるを得なかったが、研究者の熱意と、経費の自己負担にも支えられ、計画通りのプログラムを実行し、十二分の目的を達成した。特に、主題の基礎研究に関しては、我が国独自の成果、発見が多く積み重ねられ、次年度の本格的研究計画の実行の必要性を確信し、研究者間の熱意を認識した。以下は、本計画最終行事として、1987年1月19日〜23日に行った研究総会の報告にもとづきまとめた成果である。 2.研究成果 ひも理論の基礎研究は、共変的なひも場の理論の構成に関して、京大グループが多大の成果を上げた。この理論は、以前当研究代表者等によって程案された光円錘形式理論およびWitten理論と十分比較検討され、問題点を整理した結果、より統一的な場の理論構成の必要性が確認され、その基礎固めができたことは大きな成果である。Polyakov流のひも理論の解析は、東大グループを中心に大きな発展がなされ、いよいよ多ループ振巾の発散や異常項の消去の研究への足がためができた。ひも理論を代数的な手段で解析する方面は、高工研、東大、東北大で成果が上った。現実の世界を記述する理論への研究は、模型作成(東大、高工研)、コンパクト化(東工大、京大、阪大)の二面で研究が進行している。ひも以外が統一理論になり得るか否かの問題は阪大によって研究された。結論として、次期本格的研究の必要性と基礎固めを達成したと確信する。
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