研究課題/領域番号 |
61306026
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築史・建築意匠
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
内藤 昌 名古屋工大, 工学部, 教授 (10024192)
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研究分担者 |
若山 滋 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (00167090)
渡辺 勝彦 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (50049706)
増田 稔 京都大学, 農学部, 助教授 (40027165)
岡島 達雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30024243)
竹村 冨男 名古屋大学, 農学部, 教授 (90014919)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 日本 / 伝統 / 木風合い / 木質空間 / 人間環境 / 材料 / 構法 |
研究概要 |
日本は木の風土の国で、伝統建築は全て木造の建築であり、日本人は古来「木」というものに独得の感性を培ってきた。現代の、鉄筋コンクリートを主とする構造の建築空間においても、内装あるいは造作材として、木は重要な役割を果しており、日本人の感性にとって木の「風合い」は生き続けているといえる。 本研究では、この「木風合い」に関して、建築家、建築史家、農学者、建築材科学あるいは構法学者としての多様な専門分野から、それぞれの研究歴を通しての実績を基に会議を行い、いくつかの問題点を討議し今後の研究の方向を探った。その内容は次の三点に要約される。 1.木風合いの歴史的形容方法:主に京都周辺に残る日本伝統建築の空間の視覚イメージの分析(内藤・岡島他)、日本と西洋の空間認識の相違について(清家) 2.現代における木風合いを旨とする設計:長野県における民家の復元・再生例(清家)、学校建築への木の利用の方法(小原) 3.木風合いの物理的実験:動物実験によって、木質空間と他材料の空間とで、その死亡率に多きな差が出ている旨報告された(竹村他)、木室空間の音のスペクトル解析の方法(吉田) 本研究は、人間とその素材環境との関係を総合的に取り扱おうとするもので、それぞれ異なる分野の研究者がその専門分野において研究を進めながらも、その成果を報告し合い、互いに触発され、木風合いといった問題にも、何らかのまとまりのある結論に近づきつつあり、その意義は大きいと評価され、今後も継続して研究を進めることとなっている。
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