研究課題/領域番号 |
61430011
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
角皆 静男 北海道大学, 水産学部, 教授 (00001587)
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研究分担者 |
渡辺 修一 北海道大学, 水産学部, 助手 (00167131)
原田 晃 北海道大学, 水産学部, 助手 (30142706)
乗木 新一郎 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80109511)
TSUNOGAI Shizuo Hokkaido Univ. Dept. of Chem. Prof. (00001587)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1987年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1986年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | 深海 / 深海底 / 物質循環 / セジメントトラップ実験 / 沈降粒子束 / 金属成分 / 天然放射性核種 / オ-シャンフラックス / オーシャンフラックス / セジメントトラップ / 粒子束 |
研究概要 |
これまでの研究結果を次の10項目にまとめた。 1.海洋からの化学物質除去のメカニズム:沈降モデルを列車と乗客モデルとして表し、沈降除去の概念を一般化した。 2.極めて急速に沈降する粒子群の存在:生物生産の活発な海(あるいは活発な時)ほど、より多量の、より急に沈降する粒子が形成され、海底に向かって降下することが確認された。 3.沿岸域から海底近くを外洋へと輸送される微小粒子群の存在と物質の水平輸送:沿岸域から水平方向に運ばれてきた微小粒子が沈降粒子に捕えられて沈降している。 4.極前線(40°N付近)を境に2分割できる北太平洋:40°Nより北の海域(親潮系域とよぶ)は40°N以南の亜熱帯域(黒潮系域とよぶ)より深層への有機炭素の粒子束が1桁大きい。 5.北太平洋の東西間での生態系の違い:40°N付近の北太平洋を東西で比較すると、東部では炭酸カルシウムの粒子束が西部より2倍程度大きい。 6.特異な本州南方海域:アジア大陸に近く、しかもその東側に位置するため、河川および偏西風によって多量の土壌粒子がこの海に運び込まれている点にある。 7.沿岸域の役割:沿岸水→沿岸域海底→外洋域海底→外洋域海水→沿岸水という物質のサイクルが重要であり、その駆動力が沿岸域にある。 8.大気圏降下物のフラックス:黄砂などアジア大陸からの土壌粒子の降下量は、30°Nを境にして北の方で大きい。 9.化学トレ-サ-による海水流動の解明:C-14、トリチウム、フロンの測定結果から日本海深層水の鉛直混合が極めて活発(表面に現れるまでの平均滞留時間が数十年)であることがわかった。 10.堆積物中のウランとマンガン:沿岸域に沈積した酸化物態マンガンは、ほとんどすべて還元されて溶け出す。また、ウランは上方への拡散が認められる。
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