研究課題/領域番号 |
61430021
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
引地 邦男 北海道大学, 理学部, 教授 (30000805)
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研究分担者 |
津田 栄 北海道大学, 理学部, 教務職員 (70211381)
鴇田 昌之 北海道大学, 理学部, 助手 (80163963)
伊倉 光彦 北海道大学, 理学部, 教務職員 (00142688)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
34,500千円 (直接経費: 34,500千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1986年度: 25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
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キーワード | 立体規則性 / ビニル高分子 / ポリ塩化ビニル / ポリアクリルアミド / ポリビニルアルコール / ^1HNMR / ^<13>CNMR / 2次元NMR / HMQC / 高分子 / キヤラクタリゼーション / ポリブタジュン / ^<13>Cサテライト / ポリ酢酸セルロース / 酢化度分布 / 核磁気共鳴 / ポリプロピレン / 【^(13)C】NMR / ポリプロピレンオキシド |
研究概要 |
この研究の目的は新しいNMR測定法を考案してNMRによる高分子のキャラクタリゼーションの方法を確立することである。この数年間、著者等は経験的方法によらない2次元NMRを利用した高分子のスペクトルの絶対的帰属の方法論について研究してきた。その結果、ビニル系合成高分子のキャラクタリゼーションの一般的方法を確立することができた。その方法をまとめると以下のようになる。(1)^1HJ分解2次元スペクトルを測定する。45°方向からの投影より化学シフトの異なるピークを見つける。また、等価なメチレンを捜す。(2)ブロードバンドデデカップリングCOSYを測定して、^1Hの帰属を行う。その際、メチレンーメチンのつながりの法則を用いる。(3)帰属された^1Hを利用して、CHCOSYより^<13>Cのスペクトルを帰属する。(4)更に、細かな帰属はINADEQUATE2次元スペクトルで行う。リレードCHCOSYも炭素のつながりを決めるのに役に立つ。(5)^<13>Cスペクトルの帰属が出来ると、スペクトル強度からそれぞれのコンフィギュレーションの割合が求められる。この方法を用いると、従来の重合の統計分布を仮定した帰属法では決められなかったものまで決定することができ、逆に重合機構まで推察することができる。これまでに、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル等について適用した。また、低分子量ポリビニルアルコールの末端の解析を行った。エチレンプロピレンコポリマーの連鎖分布を決めるのにINADEQUATE2次元NMR法が極めて有効であることがわかった。^1Hと^<13>Cの相関を調べる従来のCHCOSYに代わって、^1H、^<13>Cの異種核間多量子コヒーレンスを利用したHMQCと呼ばれる、^<13>Cの信号を間接的に^1Hで観測する方法をポリビニルアルコールに適応して、感度の点で極めて優れており、特に微量なメチル炭素の検出に有効であることを見いだした。
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