研究課題/領域番号 |
61440032
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
市原 明 徳島大学酵素化学研究センター, 教授 (40035374)
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研究分担者 |
富田 優美子 (冨田 優美子) 徳島大学酵素化学研究センター, 助手 (00089913)
田中 啓二 徳島大学酵素化学研究センター, 助手 (10108871)
野田 千征子 徳島大学酵素化学研究センター, 助教授 (40035506)
新垣 理恵子 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (00193061)
中村 敏一 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (00049397)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
30,700千円 (直接経費: 30,700千円)
1989年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1986年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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キーワード | 肝細胞 / 増殖因子 / 初代培養 / 細胞接触 / Transforming growth factor(TGF)-β / Interleukin-1β / CAMP / ホルボル・エステル(TPA) / Transfoming Growth Factor(TGF-beta) / Interleukin(IL-1) / cyclic AMP / ホルボ-ルエステル / 増殖 / 細胞間相互作用 / DNA合成 / 分化 / 細胞膜 / インターロイキン / 混合培養 / 肝組織 / 肝再生 / 肝細胞培養 / 増殖と機能 / 細胞膜調節因子 / 細胞増殖因子 / 細胞分化 / 組織構築 |
研究概要 |
肝臓の多様な材能発現と旺盛な再生の機構の解明を、肝組織構築の概念の下に初代培養肝細胞を用いて研究し次の様にまとめた。 1.肝再生の眞の増殖因子としてラット血小板よりHGFを分離純化しその構造を34Kと69Kのサブユニットのダイマ-と決定した。最近このHGFは血小板のみならず多くの組織に分布している事を活性から明らかにし、肝臓毒による障害時肝臓非実質細胞に増加し血中にも放出される事を認めた。 2.肝細胞増殖はTransforming Growth Factor(TGF)-βやInterleukin(IL)-1βで抑制されるが、培養細胞密度が低い時にはTGFーβの抑制が強く、高い時にはILー1βが強く、増進の調節は細胞接触が重要である事を示した。この増殖はCAMPやTPAで促進されAやCーキナ-セの関与が考えられるが、これがまた細胞密度に依存しCAMPは低密度で促進が強く高密度ではむしろ抑制した。逆にTPAは高密度でのみ促進した。 3.TGFーβは血小板から放出されるが、この状態では不活性型で、強酸や高尿素処理で抑制効果が活性化される。この機構はTGFーβに大小二つの中和蛋白が結合しているためで、小(39K)蛋白はTGFーβ合成時の前駆部分であることを同定した、大(110K)蛋白の純化は出来たが、構造は未定である。また活性化の生理的機構も不明である。 4.ラット新生仔肝細胞は一週間程度未熟で自律増殖し分化マ-カ-のトリプトファンオキシゲナ-セも発現していない。この細胞を成熟肝細胞と混合培養すると自律増殖が停止し分化マ-カ-が出現する。 以上の結果から肝臓の分化機能発現と増殖の調節に細胞接触が重要であり、クッパ-細胞、内皮細胞等の関与が示唆された、これは肝組織構築の重要性を示しており、肝障害時の肝再生機構の解明と言う臨床応用にもつながる。
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