研究課題/領域番号 |
61440044
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
折居 忠夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (20045339)
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研究分担者 |
祐川 和子 岐阜大学, 医学部, 助手 (60115409)
鈴木 康之 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (00163014)
多賀 俊明 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20144016)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
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キーワード | B-グルクロニダ-ゼ欠損症 / B-ケトチオラ-ゼ欠損症 / ペルオキシソ-ム病 / cDNAクロ-ニング / 遺伝子解析 / 分子生物学 / ムコ多糖症 / βーグルクロニダ-ゼ欠損症 / Morquio症候群 / βーグルクロニダーゼ欠損症 / Hunter症候群 / Sanfilippo症候群B / βーグルクロニダーゼcDNA / SVー40ori^-DNA / トランスフオームした患者由来培養皮膚線維芽細胞 / βーグルコシダーゼcDNA / ゴーシェ病 / ムコ多糖症VII型 / トランスフェクト / シャトルベクター / ラットβ-グルクロニダーゼcDNA / ヒトβ-グルクロニダーゼcDNA / イズロネイトスルファターゼの精製 / イズロネイトスルファターゼの単クローン抗体 |
研究概要 |
本研究は、細胞内小器官(リンゾ-ム、ミトコンドリア、ペルオキシソ-ム)の形成、機能発現に異常を来す遺伝性代謝異常症について、将来的な遺伝子治療に対する基礎デ-タの集積を目的として、分子生物学的方法により病因病態の解析を行ったものである。以下に4年間での主な研究成績を述べる。 (1)B-グルクロニダ-ゼ欠損症(ムコ多糖症VII型)の3症例について世界ではじめて病因となる遺伝子変異部位を発見し、酵素発現異常のメカニズムを考察した。(2)ミトコンドリア、B-ケトチオラ-ゼ欠損症の異常酵素について細胞内プロセッシングやmRNAレベルで解析し、その結果より病因病態が多様であることを論じた。さらにラットおよびヒトのB-ケトチオラ-ゼcDNAのクロ-ニングに成功した。本症の遺伝子解析を進める上で貴重な成果である。(3)Zclloveger症候群に代表されるペルオキシソ-ム欠損症は、臨床・病理像と分子生物学的特徴によって分類されていたが、さらに相補性解析により遺伝子上の異質性を検討した。それにより再分類の必要性を確認し、確立されつつある。また研究を進める中で、新しいペルオキシソ-ム病も発見した。 細胞内小器官が関与する代謝異常症の遺伝子治療法の開発に当っては(1)目的とする酵素もしくは蛋白質が精製され、アミノ酸配列の一部が同定されているか、抗体が調製されていること。(2)cDNAがクロ-ニングされ、さらにgenopic DNAが解析されていること。(3)それぞれの疾患の病態が正確に分子レベルで解明されていることが必要条件である。本研究は上記の3点に的をしぼって進められたが、多くの成果を上げることができた。そして本研究の成果が治療法を検討する上で少なからず貢配するものと確信する。
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