研究課題/領域番号 |
61440050
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
繁田 幸男 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60028321)
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研究分担者 |
野口 民男 大阪大学, 医学部, 講師 (70135721)
小杉 圭右 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00153544)
日高 秀樹 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80156603)
柏木 厚典 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (20127210)
原納 優 国立循環器病センター, 部長 (10028615)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
26,100千円 (直接経費: 26,100千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1986年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 糖尿病 / 低比重リポ蛋白(LDL) / 変性LDL / アポリポ蛋白B / 低ベ-タリポ蛋白血症 / 遺伝子解析 / シトステロ-ル血症 / 動脈硬化症 / LDL / 培養細胞 / アポBイソ蛋白 / 低βリポ蛋白血症 / 変性リポ蛋白 / マクロファージ / LDL pathway / アポB isoform / 低Bリポ蛋白血症 / アポB100 / アポB48 / LDL path way |
研究概要 |
病的状態のリポ蛋白の質的異常を、低比重リポ蛋白(LDL)受容体、スカベンジャ-受容体をそれぞれ有するヒト線維芽細胞、J774細胞で検討するとともに、この代謝経路がインスリンにより調節を受ることを示した。血中リポ蛋白異常を新たに開発したアポ蛋白Bの酵素免疫測定法を用いて動脈硬化症患者のLDL分画ではアポBが多く、コントロ-ル状態が不良な糖尿病患者においても同様な変化が認められること、さらにこれらの疾患時には、LDL受容体への親和性が低下することを明かとした。この変化は糖尿病サルにも認められ、糖尿病が長期にわたると細小血管障害のみでなく動脈硬化性病変も出現することが判明した。この代謝異常はインスリン欠乏にともなう2次的なものであった。また、糖尿病で増加する糖化LDLがLDL受容体を介さず肝細胞で代謝されうることを明らかとした。さらに糖尿病におけるトリグリセリド(TG)について糖尿病ラットの分泌率とVLDLの構造蛋白であるアポBの亜分画がTG分泌の変化に応じて変化していることを明かにした。 低ベ-タリポ蛋白血症(Hypo-betalipoproteinemia)は、常染色体性優性遺伝の形式をとり、ホモ患者においてもアポB-100が存在することを新たに開発した高速液体クロマトグラフィ-を用いて明かとした。LDLの代謝上の活性は健常者と差を認めず、DNAのサザン解析でも差を認めなかった。我々の家系の低ベ-タリポ蛋白血症は、正常なアポB構造遺伝子を有する可能性が高く、遺伝子発見の調節部位の異常の可能性が高いものと考えられた。 脊髄腔内の多発性黄色腫による対麻痺を示した常染色体性優性の遺伝形式を取るB-シトステロ-ル血症の1家系を世界で初めて報告した。また、抗LDL抗体による高脂血症と黄色腫を呈した症例のリポ蛋白の代謝的特徴をも検討報告した。
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