研究分担者 |
塚田 一博 新潟大学, 医学部, 助手 (90171967)
吉川 恵次 (吉野 恵次) 新潟大学, 医学部附属病院, 助教授 (60143765)
田中 乙雄 新潟大学, 医学部, 講師 (50134929)
松原 要一 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (30150311)
佐々木 公一 新潟大学, 医学部, 講師 (90111715)
松原 要一 新潟大学, 医学部, 講師 (90111723)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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研究概要 |
1.臨床的研究:種々病態下での呼気ガス分析による酸素消費量と二酸化炭素排泄量(産生量)の測定により,個々の患者のエネルギ-消費量測定が臨床的検査法として確立された。その結果,栄養障害時の栄養管理や,手術侵襲時あるいは合併症併発時の栄養管理に非常に役立っている。ただし使用する機種により若干測定値が異なるため,その評価には注意を要するが,エネルギ-状態の変動を把握するには十分であることが判明した。性,年齢,身長,体重から計算して求める予測基礎エネルギ-消費量に比べ,10%以上元道しているもの,10%以上低下しているものなどがあり,間接熱量計によるエネルギ-消費量の測定で代謝状態をとらえることが可能になった。これは技術侵襲によるエネルギ-消費量の元道にも明らかな影響をおよぼしていることが明らかとなった。選択的脳冬眠療法の臨床適応例はなかったが,今後急性の呼吸不全症例がまず適応となると思われた。2.動物実験:大において本法の実施は可能であった。バルビタ-ル療法に筋施緩剤を併用した呼吸管理と,循環,代謝管理を行うことにより,的25%のエネルギ-消費量の低下がみられた。本法によるエネルギ-消費量の抑制効果だけでなく,糖代謝,たん白代謝,および創傷治癒におよぼす影響についても基礎的研究が必要と思われた。糖代謝については,ダブルアイソト-プ法により,内因性の糖新生の抑制および糖酸化速度の低下が明らかにされ,選択的に脳の代謝が抑制されていることを示唆する成積と思われた。しかしエンドトキシン投与実験ではその効果が明らかでなく,敗血症の場合には末梢での代謝元道がおこって,本法による効果は得られなかった。3.以上より,今後も基礎的研究を続け,本法の適応決定,および代謝的効果,創傷治癒効果を明らかにして,重症外科患者の栄養管理に応用したいと考えている。
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