研究課題/領域番号 |
61440064
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
寺山 和雄 信州大学, 医学部整形外科学, 教授 (50020847)
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研究分担者 |
木下 久敏 信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (30177894)
高橋 紳一 信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (90188011)
前田 敏明 信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (90192327)
和田 光司 信州大学, 医学部整形外科学, 講師 (70158690)
大塚 訓喜 信州大学, 医学部整形外科学, 助教授 (00020892)
中田 和義 信州大学, 医学部整形外科学, 講師 (50115359)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1986年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 骨格系 / 脊椎 / 関節 / 加齢 / 強直性脊椎骨増殖症 / 後縦靱帯骨化 / 椎間板変性 / 変形性関節症 / 老化 / 経年変化 / 前縦靭帯骨化 / 後縦靭帯骨化 / オステオポローシス / エンテゾパシー / 前縦靭他骨化 |
研究概要 |
(1)一般住民1058名の頸椎および胸椎のX線検診 (2)成人病検診時に撮影された5000例の腰椎X線像の調査 (3)5年間以上の経過を追跡できた頸椎後縦靱帯骨化症578例の胸腰椎のX線像の検討 (4)10年間の自然経過を観察しえた45例の腰椎X線像の観察 (5)30体の晒骨標本の肉眼的観察およびX線像の観察などにより、脊椎の加齢変化に関して次の知見をえた。滑膜関節と椎間板・椎体結合との間には類似性がある。すなわち椎間板の髄核は滑膜関節の関節腔に対応し、椎体の軟骨性終板は関節軟骨に対応する。この系列における加齢変化として椎間板狭小化を特徴とする椎間骨軟骨症と滑膜関節の変形性関節症とを対応させることができる。次に椎間板の線維輪は滑膜関節の関節包に相当し、脊柱の縦走靱体は滑膜関節の補強靱帯に相当する。この系列の加齢変化として、脊柱の前縦靱帯骨化など骨増殖性の変化を主徴とする強直性脊椎骨増殖症が挙げられ、滑膜関節においても関節裂隙狭小化を伴なわない関節周囲の靱帯骨化像に対応させることが可能である。前者の系列は容積減少を主徴とし、後者の系列は容積増加を主徴とする骨格系の加齢変化である。これらの変化量を数値として計量評価することを試みたが、単なる数値の羅列になってしまい、まだ実用性のある評価とする段階に達していない。しかし、脊椎の加齢変化については、椎間板狭小化を主徴とする変化と、骨棘や靱帯骨化を主徴とする変化の2つの加齢変化のパターンがある。個々の症例ではこの両パターンが混在していることが多いものの、この2つのパターンに分けて観察評価することが重要である。強直性脊椎骨増殖症の傾向の強い個体においては、骨盤、股関節周囲、膝関節、足関節、肩峰肩関節、肘関節、指の末節骨など全身にわたる関節周囲の骨化所見が観察され、この加齢変化は全身的素因によって規制されているものであり、常染色体優性遺伝の可能性が高いことが示された。
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