研究課題/領域番号 |
61440075
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本田 孔士 京都大学, 医学部, 教授 (90026930)
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研究分担者 |
小椋 祐一郎 京都大学, 医学部, 助手 (70191963)
吉村 長久 京都大学, 医学部, 講師 (70211662)
石郷岡 均 京都大学, 医学部, 講師 (80135590)
根木 昭 京都大学, 医学部, 講師 (00189359)
上野 聡樹 京都大学, 医学部, 講師 (20109010)
山川 良治 京都大学, 医学部, 講師 (40166591)
河野 眞一郎 京都大学, 医学部, 講師 (30201445)
平田 昭 京都大学, 医学部, 助手 (10181158)
松村 美代 京都大学, 医学部, 助手 (30144380)
荻野 誠周 京都大学, 医学部, 講師 (50115812)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
25,800千円 (直接経費: 25,800千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1986年度: 18,100千円 (直接経費: 18,100千円)
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キーワード | 増殖性硝子体網膜症(PVR) / 網膜色素上皮細胞 / 網膜グリア細胞 / 温熱療法 / 放射線療法 / 薬剤徐放システム / 細胞間質 / 網膜基底板 / 網膜色素上皮 / コラ-ゲン線維 / ラジオフリクエンシイ / 細胞内カルシウムイオン / アストログリア / コラーゲン線維 / グリア細胞 / 細胞骨格 / 細胞遊走 / 網膜剥離 / ミューラー細胞 / アストロ細胞 |
研究概要 |
本症の発生に網膜色素上皮細胞とグリア細胞が関与することを、細胞骨格染色など種々のマ-カ-を用いて明らかにし、又、コラ-ゲンなどの細胞間質も本症の発生に深くかかわっていることを明らかにした。間質は本来、硝子体にあるもののみでなく、増殖細胞の産出したものも関与する。これらの発生機序の各々の段階に対し、本症の治療の可能性を追及した。1.低眼圧が病因細胞の遊出を加速することが明らかである。遊離細胞は変質し増殖し始めるので副腎皮質ステロイドホルモンの術前投与の有効性が追求されたが確証に至らなかった。2.網膜の基底板の連続性の保持が本症の予防に連なると考えられた。手術時の注意が必要。3.増殖細胞の移動性が発症に関与すること、化学遊走物質の術眼での役割が論ぜられた。又、単なる重力による落下も関与するため、本症が下方象現に多発する事がわかった。4.増殖細胞が基底板に対着せねば本症は発症しないが、生物学的阻害物質や界面活性剤は、有効濃度で毒性が強く臨床応用が困難であることが明らかになった。5.細胞増殖の相同期性をずらすために抗ガン剤の眼内への除放システムを開発し、PVA製microsphereの実用化への道を開いた。又、放射線療法、温熱療法の可能性を追求し、動物実験において、その高い有効性を実証した。これにかかれる基礎的研究がなされた。6.増殖腔をsilicone油などで排除することが追求されたが、画期的な治療法はなかった。7.コラ-ゲン線維の収縮阻害は治療法として取り入れるのは難しいことが解った。8.神経網膜付着力を増すのに光凝固が有効であること、ミュ-ラ-細胞が付着力増強に関与することなどを明らかにした。以上の研究から、PVAの徐放システム、温熱療法、放射線療法が、現時点で臨床応用が可能である。以上の研究成果に基き、本症の治療専用の機械を設計、開発する必要が生じた。
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