研究分担者 |
古田 幹雄 東京大学, 理学部, 助手 (50181459)
上 正明 東京大学, 理学部, 助手 (80134443)
川又 雄二郎 東京大学, 理学部, 助教授 (90126037)
松本 幸夫 東京大学, 理学部, 助教授 (20011637)
落合 卓四郎 東京大学, 理学部, 教授 (90028241)
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研究概要 |
研究目的の中心課題の各々について得られた主要結果を略述する. 1.シンプレクティック多様体と群作用. 主に, 群がS^1で慣性写像が存在する場合に研究が行われた. (1)シンプレクティック構造が複素直線束を定義するとき, 各不動点においてその束が定める指標とその点における慣性写像の値の間に密接な関係があることを発見した(服部). (2)不動点が孤立点のみで作用が半自由ならばそのS^1多様体は2次元球面の直積と本質的に一致する(服部). (3)4次元の場合の完全な分類を得た(服部). 特に, 極小なものは曲面上のP^1束に限られ, 群S^1の作用も標準的なものに限る. 2.自己共役接続のモジュライ空間. (1)S^4上のインスタントン数2のSU(2)自己共役接続のモジュライ空間の位相の決定(服部). (2)インスタントン数1のS^4上のSU(2)自己共役接続のモジュライ空間上の自然なリーマン計量の断面曲率の計算(松本). (3)S^4上の自己共役接続のモジュライ空間への群作用の不動点の研究(古田). 応用として, インスタントン数lのモジュライ空間のオイラー数はlの正の約数の個数に等しいことが発見された. (4)モジュライ空間の位相の応用として, ホモロジー3次元球面のホモロジー同境群が巡回群の無限積を含むことが証明された(古田). 3.その他. (1)射影変換群による球面と射影空間の特徴ずけ(落合). (2)3次元複素多様体の極小モデルの存在に関する重要な研究(川又). (3)楕円曲面の微分位相同型類に関する研究(松本, 上). ここで, 松本の提唱したトーラスファイバリングが有効性を発揮した. (4)スピン多様体上で基本群に関する条件の下での, 零スカラー曲率から〓種数の消滅定理が得られた(小野).
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