研究課題/領域番号 |
61460035
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上村 洸 東京大学, 理学部, 教授 (60011475)
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研究分担者 |
塚田 捷 東京大学, 理学部, 助教授 (90011650)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 半導体超薄膜超格子 / 金属半導体超格子 / グラファイト層間化合物 / 不純物半導体 / マイクロクラスター / MgO極性表面 / Mgo極性表面 / 高温超伝導 / 反強磁性絶縁体 / スピンポーラロン対 / 臨界温度 / アンダーソン局在 / MCSCF変分性 / 電子付着断面積 / 電界脱離 / 超薄膜半導体超格子 / 半導体・金属超格子 / 二次元準結晶 |
研究概要 |
いまや我々は、21世紀に向けて、天然にない物質をつくり出し、この新物質の開発から新しい現象を見つけ、新しい学問分野をつくり、その機能を生かして実生活に役立てる時代を迎えつつある。このような状況の下に、本研究は、新物質群の電子講造及び安定な原子配置を計算する理論体系を構築し、またこの理論体系を用いて新しい物質設計を理論的に予言し、域はさらに新物質の電子講造及び物性を総合的に理解することを目的として研究を進めてきた。 当初に本研究で取り上げた物質群は、(1)半導体超薄膜超格子、(2)半導体・金属超格子、(3)グラファイト層間化合物、(4)金属・非金属転移を示す不純物半導体、(5)メゾスコピック領域のマイクロクラスター、(6)準結晶、(7)表面新物質相の7つのカテゴリーであったが、昭和62年度からは昭和61年(1986)に発見された銅酸化物の高温超伝導物質もテーマに加えて研究を進めた。 (1)高温超伝導の発現機構に関して、スピン・ポーラロン対機構の提案、(2)グラファイト層間化合物及びグラファイトにおけるインターレイヤーバンドの概念の定着化、常磁性軌道磁化率及び常磁性NMRシフトの起源の解明、(3)ペンローズ・タイルの磁場下電子状態における自己相似性の発見とその起源の解明、(4)不純物半導体における絶縁体相での多体効果を取り扱う理論の定式化、(5)不純物クラスター及び金属マイクロクラスター等メゾスコピック領域の新物質群の電子状態における多体問題を取り扱うために二つの新しい変分法(MCSCF法及びFEGO法)を導入したこと、(6)MgO及びSi表面の電子状態の計算と吸着原子を含む系の構造との関連の解明、(7)少数粒子系における電子付着等動力学の理論及びそこに見られる相転移の理論等、多様な新物質相における電子状態を取り扱う理論体系を発展させることにおいて、新しい研究成果を数多く挙げることができた。
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