研究概要 |
1.熱疲労き裂の定量評価法を検討するため, 温度変動下の疲労き裂伝ぱ試験および応力リラクセーション(除荷)過程のクリープき裂伝ぱ試験を行い, 破壊力学的性質を明らかにした. 2.クリープ疲労のき裂伝ぱに関する非線形破壊力学則に基づいて, 平滑材のクリープ疲労破損寿命則を導出した. 3.方形波クリープ疲労応力下のき裂伝ぱ試験に高感度電位差法を適用し1サイクル中のき裂伝ぱ量を測定して, き裂伝ぱにおけるクリープと疲労の相互作用を検討した. 4.表面き裂の寸法と形状を電位差法によって測定するため, ウッドメタルを模擬き裂材としてこれに任意寸法の半円または半楕円ガラス板き裂体を挿入し, 電位差の較正関係を求めた. 5.SUS3034の平滑試験片におけるクリープ疲労微小表面き裂について, 発生時間, 個数, 長さ, 伝ぱ速度の統計処理を行い, 確率論的性質を明らかにするとともに, 連続観察によって発生・成長の機構を明らかにした. 6.上記5の微小き裂(長さ10〜500μm)の個数や長さを画像処理技術を用いて測定する手法を開発した. 7.上記5, 6の結果に基づいて, クリープおよびクリープ疲労微小き裂の発生・初期成長に関するモデルをたて, モンテカルロシミュレーションを行った. モデルとしては, き裂伝ぱ速度分布モデルと粒界破壊抵抗分布モデルの2つを考察した.
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