研究課題/領域番号 |
61460144
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
久保 宇市 近畿大学, 理工学部, 教授 (80088335)
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研究分担者 |
太田 文彦 近畿大学, 医学部, 教授 (50088530)
久山 健 近畿大学, 医学部, 教授 (80088525)
渥美 和彦 東京大学, 医学部, 教授 (70009877)
中山 斌義 近畿大学, 理工学部, 助教授 (60023313)
犬石 嘉雄 近畿大学, 理工学部, 教授 (90028902)
林 光澤 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70029213)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 医用エキシマレーザー / KrFレーザー / XeClレーザー / TEA-CO2レーザー / 高尖頭値短パルスレーザー / 紫外レーザー / 切開能 / OH基ドープ紫外ファイバー / TEA-CO_2レーザー / 医用レーザー / 高尖頭値短パルスビーム / 紫外ビーム / 熱変性層 / TEAーCO_2レーザー / CWーCO_2レーザー / エキシマレーザー / 非炭化切開 / 光化学的作用 / 切開 / 穿孔 / 軟組織 / 硬組織 |
研究概要 |
1.KrFエキシマレーザーは生体組織の切開・穿孔に優れる。具体的には、切開速度が速く、切開面は壊死、炭化がほとんどおこらず、極めて鋭利で断面の組織は保存される。特に、骨など硬組織の切開・穿孔に利点を有する。但し、CW-CO2、Nd:YAGレーザーの示す止血能は有しない。 2.この切開機構としては、(1)KrFレーザーが高尖頭値短パルスの繰返しであるため、生体組織は短時間に強い光エネルギーの照射を受け、高繰返しアブレーションを起こして切断される。(2)光子エネルギーが5eVで、赤外・可視ビームに較べて大きく、組織の分子結合を直接切断する。 3.高尖頭値短パルス繰返し照射効果に関してはXeClエキシマレーザー、パルスCO_2レーザーについても連続ビームと異なる鋭利な切開が確認された。しかし、パルスCO_2の場合、断端面に壊死変性層が認められた。OXeClの場合には照射ビームのパルス間隔が一定値より短いとき、壊死変性層が生じるXeClの光子エネルギーは約4eVでKrFより低く、光子による組織高分子の直接切断能力が低く、熱効果の割合が大きいためと考えられる。 4.KrFとXeClレーザーの生体組織切開能力を比較すると、平均してXeClに較べてKrFは約3倍の能力をもち、穿孔の始まるエネルギー密度も低い。 5.照射ビームのパルス時間間隔が断端面の熱変性に関係する。熱変性を生じないパルス間隔はKrFの場合、XeClに較べて短く、数10msである。 6.エキシマレーザーの導波路を検討した結果、XeClレーザーには高純度石英光ファイバー、KrFレーザーにはOH基ドープ石英ファイバーが有望であり、伝送率はいずれも85%/mを得た。高出力伝送の場合には中空導波路も有効であり、現在、3W程度の伝送が可能である。今後の改善によって有効な高出力紫外ビームの伝送路として期待される。
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