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超音波反射波による無侵襲体内深部温度計測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61460149
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 計測・制御工学
研究機関東京大学

研究代表者

斉藤 正男 (斎藤 正男)  東京大学, 医学部, 教授 (60010708)

研究分担者 池田 研二  東京大学, 医学部, 助手 (70010030)
渡辺 瞭  東京大学, 医学部, 助教授 (00009937)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
キーワード超音波 / 無侵襲計測 / 生体温度計測 / 減衰定数
研究概要

生体内深部温の無侵襲計測法は, 癌の温熱療法をはじめ医療の様々な分野でその実現が強く望まれている. 本研究は, 超音波反射波を用いて無侵襲でかつ適切な空間分解能をもった体内深部温度計測法の開発について研究した. この測定法の原理は, 生体組織の減衰定数の周波数微係数βが, 温度依存性を持つことを利用し, 反射波のパワスペクトルから生体内部のβの分布を求めることで温度分布を測定するものである. 従って, このためには(1)適切な空間分解能と測定精度を持ったβの推定法の開発と, (2)組織のβの温度依存性についての基礎データを得ることが必要である.
βの測定については, その精度向上のために次のようなことを行った. まず, 反射特性によるスペクトルの歪を少なくするため, 生体からの反射波のうち組織境界面からの大きな反射波成分を除去し, 残った不規則な反射波成分からスペクトルを求めた. 次にスペクトルの統計的な変動分を低減するため, 空間的な平均か操作を行った. さらにな離散的な測定点での値から滑らかな温度分布を求めるため二次元的な補間を行った.
また,βの温度依存性については, 肝臓や筋組織など様々な組織について, 測定し基礎データを得た. その結果, 第一近似ではβの温度係数は定数と見なしてよいことが示された. また, 詳細な温度特性については組織に依ってもかなり異なることが明らかにされた. また豚による動物実験を行い, 血流の影響や摘出後の時間変化などについても検討した.
これらの結果により, 2X2cmの空間分解能で異常発熱部の検出などが可能になることが示された.
以上より, 実用化までは測定精度の点で改善すべき点が残されているが, 無侵襲的温度測定法が皆無に近い現状では, 本研究の成果は一つの可能性を示した点で意義が大きいと言える.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 椎名毅: 電子情報通信学会論文誌. J69-A. 19085-1093 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] W. Benjapolakul: 日本超音波医学会第48回講演論文集. 665-666 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 斎藤正男: 癌と化学療法. Vol.13. (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田坂晧他編, 斎藤正男: "「放射線医学体系」温度測定技術" 中山書店, 285 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] W.Benjapolakul: "Basic Discussion on Non-Invasive Temperature Measurement by Reflected Ultrasound" Proc. 48th Conf.Jap.J.Medical Ultrasorics. 665-666 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 椎名毅: 電子通信学会論文誌. J69-A. 1085-1093 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 斎藤正男: 癌と化学療法. vol13,No.4. (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 椎名毅,鈴木良次,池田研二他編: "「生体信号の計測と相関・スペクトル解析」" コロナ社, (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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