研究課題/領域番号 |
61460241
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学技術史
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高田 誠二 北海道大学, 理学部, 教授 (10133696)
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研究分担者 |
高井 宗宏 北海道大学, 農学部, 助教授 (20001456)
吉田 文和 北海道大学, 経済学部, 助教授 (70113644)
羽田野 正隆 北海道大学, 文学部, 教授 (60013752)
田中 彰 北海道大学, 文学部, 教授 (70000560)
遠藤 一夫 北海道大学, 工学部, 教授 (10001116)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 明治期科学史 / 明治期技術史 / 日本の近代化 / 明治維新 / 文化移転 / 岩倉使節団 / 文明開化 / 富国強兵 / 岩君使節団 |
研究概要 |
1、科学史学上の成果 『米欧回覧実記』所載の自然科学事項(天文・気象・物理・化学・生物・地学ほか)は、19世紀後半の米欧科学の達成の概括的な反映をなしており、幕末までの蘭書による科学知識の水準を高く越えた具体性を備えている。その内容と特色が本研究で逐次に解明され、とりわけ当時の内外の度量衡の相互関係についての『実記』の解釈の史的分析(実績報告書第1論文)および使節団の動物園参観記と動物観との論評(同第2論文)において実質的な知見が得られた。また『実記』所収の科学用語(現象・物質・生物種・機器・概念・機関等の称呼)の来歴(欧語の音読、中国語の転用、新造語その他)が分析された(日本科学史学会に報告)。 2、技術史学上の成果 『実記』所載の技術・産業関連項目およそ800件の悉皆抽出と分類が行われ、関連する地名・人名・企業名・機関名等を併記した詳細な資料として編集された(同第2分冊)。一方、使節団の見聞記が1870年代の米英技術をどう理解し評価したものになっているか、更にこの記述が明治以後の日本の産業技術の展開にどう影響したかの、鋭い論評がなされた(同第3論文)。 3、固有名のデータベース化 『実記』所載の固有名(地名・人名・企業名・機関名等)の網羅的なリストアップがなされ、それらを相関的なデータベースとして集約する方法が検討された。その経験に基づいて、アメリカ、ロシアおよびウィーン万国博覧会の部に関する索引が試作された(第3分冊)。 4、その他 地理学上の所見(回覧先の諸都市の成立の背景のほか造塩・〓水の諸問題)をはじめ、政体・外交史上の所見(明治維新との関係、ロシア・プロイセン・イタリア・トルコの諸国との関係から見た『実記』の意義)が討論に付せられた。また、関連資料(現地の新聞記事、旅行案内、地図、手稿・銅版画)が大量に集積された。
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