研究概要 |
1.フルオレンと9-エチフルオレン間でファンデルクール錯体の生成することを超音速ジェット中で見出し, その光励起によりエクサイプレックス蛍光をはじめて観測した. この錯体からエクサイプレックスの生成には, 励起エネルギー依存性が見られず, また, エクサイプレックス生成における錯体蛍光寿命が非常に短いことから, 錯体よりエクサイプレックスの生成は非常に速く起ることが明らかとなった. 2.フルオレンとアルキルベンゼンやクロベンゼン類との間のファンデルワールス錯体の生成を超音速ジェット中で見した. そして錯体の蛍光励起スペクトルに〓し〓分子間振動によるスペクトルを観測した. 3.1-シアノー4-メチルナフタレンおよび1-シアノー2-メチルナフタレンとトリエチルアミンとの間で, ファンデルクールス錯体の生成を見出した. とくに1-シアノー4-メチルナフタレンとトリエチルアミンでの錯体では, 2種類の錯体をはじめて見出し, 一方の錯体では励起状態から容易にエクサイプレックスを生成することを見出した. しかし他の錯体では, 最低のエネルギー状態からはエクサイプレッスを生成せず, わずかに振動エネルギーの高い状態からエクサイプレッスの生成することを明らかにした. そして錯体よりエクサイプレッスの生成における分子間振動の役割について検討した.
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