研究課題/領域番号 |
61470012
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 皇学館大学 |
研究代表者 |
長谷川 明紀 皇学館大学, 文学部, 教授 (70033850)
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研究分担者 |
M.C.R Symons 英国レスター大学, 教授
SYMONS Martyn C. R. Professor of Leicester University, U.K.
M.C.R. Symon 英国レスター大学, 化学科, 教授
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1986年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | ESR / 陽イオンラジカル / 陰イオンラジカル / 照射 / ヤーン・テラー歪み / 放射線照射 / ハロアルカン / 黄リン / 陽イオンラジカル(カチオンラジカル) / MO計算 / ジクロロアルカン / ジブロモアルカン / ジメチルアセチレン / ジアルキル水銀 / イオンラジカル / 置換ベンゼン / ジハロアルカン |
研究概要 |
我々は既に、テトラメチルシラン(TMS)が陰イオンラジカルを生成・安定化するのに最も効果的なマトリックスであることを見出だし、ヤーン・テラー歪みを受けた構造をもつ一連の陰イオンラジカルについて報告を行った。これとは逆に、フレオンが陽イオンラジカルに対する効果的で便宜的なマトリツクスであることが示された。そして、陽イオンラジカルにおいても、しばしば歪み構造が興味深く検討された。ところで、スタナン,SnH4、はこれらのマトリツクス中で、同じ親分子から陰イオンラジカルと陽イオンラジカルの両方が得られ、それらの歪み構造が比較された唯一の例である。そこでこの研究の主目的は、同一物質から陽イオンラジカル、陰イオンラジカルの両方を得て、それらの歪み構造を検討することにあった。しかしながら、世界的な陽イオンラジカル研究競争の渦の中で、一部は以下のような陽イオンラジカル単独の研究を行った場合も生じた。置換ベンゼン陽イオンの理論計算から、それらのヤーン・テラー歪み構造が決定された。テトラメチルシクロブタジエン陽イオンが んだ環状構造をとることや、ハロゲノアルカン陽イオンが二種類の環状構造をとることが明らかにされた。また、ジアルキル水銀の陽イオンラジカルに関しては、その歪み構造がアルカン陽イオンの歪み構造と比較された。また、マトリックス中の白金錯体の照射で、電子付加により陰イオンが、それに続く水素核付加により水素付加物が生じることも明らかにされ、それらの構造が検討された。さらには、正四面体構造をもつ黄リン、P_4、から導かれた陽イオンラジカル、陰イオンラジカルがこれらのマトリックス中で得られた。この研究は現在進行中であるが、これらの歪み構造が陽イオンと陰イオンでは著しく相違することが明らかとなった。
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