研究課題/領域番号 |
61470035
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
赤岩 英夫 群馬大学, 工学部, 教授 (60008414)
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研究分担者 |
相羽 陽子 (半田 陽子) 群馬大学, 工学部, 教務員 (20173106)
相沢 省一 群馬大学, 工学部, 助手 (20008527)
川本 博 群馬大学, 工学部, 助教授 (20008460)
海老原 充 群馬大学, 教養部, 助教授 (10152000)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | モノチオテノイルトリフルオロアセトン / 1,10ーフェナントロリン / マンガン(II) / 鉄(II) / コバルト(II) / ニッケル(II) / カドミウム(II) / 協同抽出 / 分離 / 予備濃縮 / 1、10-フェナントロリン / 亜鉛(II) / 溶媒抽出 / 協同効果 / ジチゾン / ピリジン塩基 / 1 / 10ーフェナントロリン / Co(II) / Ni(II) / 2 / 2'-ジピリジル / TBPO / Co(【II】) / Ni(【II】) |
研究概要 |
モノチオテノイルトリフルオロアセトン(STTA=HB)と、1,10ーフェナントロリン(phen)によってクロロホルムへ抽出される化学種は、MnR_2(phen)およびFeR_2(phen)_2であることをつきとめ、本協同抽出系がMn(II)とFe(II)の定量的分離法として有用であることを示した。 phenによるNi(II)の抽出速度促進効果の機構について検討した結果、水相内でのNi(phen)_X(H_2O)^<2+>_<6-2X>(X=0〜2)が抽出促進に関与していて、これとキレート剤アニオンR^-との反応速度が大きいものと結論した。同時にNi(phen)^<2+>_3はR^-に対して反応不活性であることがわかった。ここで、Co(phen)^<2+>_3が反応活性ならばNi(phen)^<2+>_3の生成を定量的にすることによってN(II)を水相に残し、Co(II)を有機相へ抽出する分離法を開発できる。実際に、試料水溶液にphenを加えた後にジチゾンークロロホルム溶液と振り混ぜれば、両金属元素の定量的分離が達成されることがわかった。 上記で得られた分離法が、他種のキレート剤を用いた場合に適用可能か否かについて検討した。Mn(II)とFe(II)の分離法に際しては、キレート剤の硬さ、軟かさが影響するが、Co(II)とNi(II)の分離は実験範囲内のキレート剤の種類に関する限り、いずれの場合にも成功した。 ジチゾンによるCo(II)の抽出率がトリブチルホスフィンオキシドの添加によって増大する現象を見出し、この協同抽出系の予備濃縮法としての有用性をフレームレス原子吸光分析装置を用いて検討し、一般河川水中の超微量Cd(II)の定量法を確立した。 結論として、キレート剤単独では達成できなかった金属元素の定量的分離が、協同抽出の導入によって可能になることを示した。さらに、協同抽出の発展的応用として、それが超微量成分の予備濃縮法として有用であることがわかった。
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