配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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研究概要 |
1.錯体の合成 [Ru(bpy)n(L)_<3->n]X_2{L=ジ-2-ピリジアルアミミン(Hdpa)、ジ-2-ピリジルケントン(dpk)、ジ-2-ピリジルメタン(dpm);n=O-2}で表されるbpyを含む一連の混合配位子錯体のうち次の錯体が合成された。[Ru(bpy)n(Hdpa)_<3->n]X_2,(n=O-2,X=PF_6-ClO_4,(F_3SO_3),[Ru(bpy)n(Hdpa)_<3->n]X_2,(n=O-2,X(PF_6,ClO_4,CF_3SO_3),[Ru(bpy)_2(dpk)](ClO_4)_2・H_2O,[Ru(bpy)_2(dpm)](PF_6)_2・H┣D22Oすなわちこの系で考える10種の錯体のうち6種まで合成することができた。なお副次的に[Ru(bpy)┣D22┫D2(dipyridylme+hanol)](PF┣D26┫D2)┣D22┫D2・H┣D22┫D2O,[RuCl┣D22┫D2(Hdpa)┣D22┫D2]Cl・H┣D22┫D2O,[RuCl┣D22┫D2(dpk)┣D22┫D2]Cl等も得られた。 2.光学分割 クロマトグラフィーまたはジアステレオマー沈でん法により次の錯体の光学分割を行った。[Ru(bpy)n(Hdpa)_<3->n]^<2+>(n=O-2),IRu(bpy)_2(dpk)]^<2+>[Ru(bpy)_2(dpm)]^<2+>,[Ru(bpy)_2(dipyrid_4lme+ranol)]^<2+> 3.光ラセミ化反応 [Ru(Hdpa)_3]^2+および[Ru(bpy)_2(Hdpa)]^2+の光ラセミ化反応の量子収率を温度、照射波長等の諸条件を変化させて測定し[Ru(Hdpa)_3]^2+の場合と比較しそれぞれの反応および発行に関与する励起状態を推定した。 4.今後の展開へのプロジエクト 光ラセミ化反応はRu(II)錯体の光化学的研究には極めて興味あるしかも有益な情報を与える現象である可能性を示している。測定に必要な光学異性体試料の合成法が確立できたので、これらについて蛍光寿命の温度効果もあわせて測定し、光ラセミ化反応機構および励起状態についての解明に努める計画である。
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