研究課題/領域番号 |
61470053
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
嶋影 和宜 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (70005346)
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研究分担者 |
江島 辰彦 東北大学, 工学部, 教授 (80005206)
片山 博 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (90002881)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 固体電解質 / 二次電池 / β″ーアルミナ / 内部抵抗 / 活物質 / イオン伝導性 / βーアルミナ / 溶融塩 / 蓄電池 / 電気エネルギー / B″-アルミナ / エネルギー密度 / 集電体 / 充電放電 / 【Na^+】イオン伝導性 / β"-アルミナ |
研究概要 |
本研究は3年間にわたり行った。初年度はβ″ーアルミナ固体電解質をカナダのポレシアム社、米国のセラマティク社からそれぞれ取りよせ、金属製のNals(IV)溶融塩電池を作製し、固体電解質の性質による電池の特性変化を検討した。その結果、電池の性能は固体電解質の種類によって影響を受けることを見出した。すなわちカナダから輸入したβーアルミナはNa_20・11Al_2O_3の化学組成を有し、β″ーアルミナよりも抵抗が大きく、βーアルミナ固体電解質を用いて作製した電池はβ″ーアルミナを使用したセルよりも内部抵抗が大きく、性能が低いことが判明した。またステンレス銅セルではIR抵抗が大で、理論的なセル性能を得ることが不可能であった。 初年度の反省から2年目は金属製セルの作製からパイレックス製セルの作製を試みた。パイレックス製セルはセル自体の内部抵抗が小さく、セル性能は極めて良好であった。このセルは3ケ月以上作動し、防電過程で高い起電力を示した。充・放電曲線の解析から測定されたエネルギー密度、エネルギー効率、Sの利用率は低電流密度で高い値が得られた。またこれらセル性能を示唆する各因子は作動温度が高いほど向上した。この結果はβ″ーアルミナのNa^+イオン伝導性が温度の上昇とともに増大することを示しており、セルの特性は固体電解質であるβ″ーアルミナの性質に依存することが判明した。以上の結果はすでに学会において発表されている。 最終年度の本年度はセル作製後の活物質、負極物質、支持電解質各因子のセル性能におよぼす酸化の影響について検討した。セル作製時に装入する各物質因子は2年目のセル作製時と同様に行い、セル作製後6ケ月間放置し、その後セル特性を検討した。その結果、セル自体の内部抵抗は昨年のものと比べて大きく、セル性能は良くなかった。この原因として陰極物質の酸化、NaCl-AlCl_3混合塩の酸化が考えられた。
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