研究概要 |
1)核酸塩基あるいはヌクレオシドを含む脂質類似化合物として、N,N-ジステアロイルオキシエチル-3-(チミン-1-イル)プロオンアミド,2,3,-ジ-0-パルミトイルウリジン-5,-ホスホコリン,2,3-ジ-0-ステアロイルアデノシン-5-フルオロウリジン,および2′,3′-ジ-0-ステアロイルアデノシン-5′-ホスホコリンを合成し、これらのリポソームを作り、ゲル-液晶相転移温度およびその際の熱量変化を測定した。また、単分子膜を作ったが、累積膜を作るには疎水性が不足した。ウリジンを含むリン脂質類似化合物の単分子膜と水中のヌクレオチドヨビポリヌクレオチドの間に相補的相互作用が観測された。 2)重合可能なジアセチンレンを鎖の中程に含む長鎖アルキルエステルを2本持つウリジン誘導体を合成した。 3)核酸塩基を含むポリマーの存在下での核酸塩基を含むジカルボン酸とジアミンとのテンプレート重縮合で塩基間の相補的相互作用に基づく塩基の選択性を示した。 4)二種類の核酸塩基を持つジカルボン酸およびジ長鎖アルキルエステルを合成した。 5)大環状リピドの類似化合物、2-ヘキサデカノイル-sn-グリセロ(3)トドリアコンタメチレン(3)-2-ヘキサデカノイル-sn-グリセロ(1)ホスホコリンおよび2-アセチル-3-(コリンホスホ)-sn-グリセロ(1)ドトリアコンタメチレン(1)-2-アセチル-sn-グリセロ(3)ホスホコリンを合成し、これらの膜形成を調べた。 6)これらのリポゾームがpHを調節することによりホスホリパーゼA^2で、外膜、内膜のいずれかを選択的に分解され、単分子の膜が安定に得られることを示した。
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