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セリシンの有効利用に関する研究-ポリビニルアルコールとのブレンド物の構造と物性-

研究課題

研究課題/領域番号 61470119
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 蚕糸学
研究機関信州大学

研究代表者

石川 博  信州大学, 繊維学部, 教授 (70021110)

研究分担者 奈倉 正宣  信州大学, 繊維学部, 助教授 (70021178)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードセリシン / PVA / ブレンドフィルム / ミクロ相分度 / ポリマーコンプレックス / 非晶鎖 / 熱収縮 / IRスペクトル / ミクロ相分離 / 非晶性網目構造 / tanδ / TMA
研究概要

セリシンとポリビニルアルコールとのブレンド物の構造と物性について, 次のことを明らかにした.
1), セリシンとPVAは, ミクロ相分動構造を形成することを電子顕微鏡で確認するとともに, その領域にはポリマーコンプレックスが形成されることを推定した.
2)PVAは, 170°C附近でtan√の測定が不能になるのに, セリシンをブレンドすることにより, 240°Cまで測定が可能となり, 2相間に何らかの分子間相互作用の存在が推定された. ブレンド繊維についても同様であった.
3)熱機械的性質は, 150〜200°Cの間でブレンドフィルムは分子鎖間にスベリを生じさせないような分子間力の働く部分の存在が推定された. これを繊維化させると, セリシンは非晶鎖の分子配向を妨げるように挙動し, これが熱収縮を防止する効果として現われた. 一方, フィルムの強伸度曲線は, 10〜20%セリシ含有により300%もの伸長が可能であるが, ブレンド繊維では, セリシン含有10%付近で, 優れた高強度特性を示し, セリシンは一種の可塑剤的な作用を示すことを明らかにした.
4)セリシン含有によりブルレドフィルムは著しく吸湿性を増加する, これはセリシンの非品的構造の影響であり, 酸性染料の染着料もセリシン含有率に比例している.
5)セリシン含有量とセリシンのNH基およびPVAのOH基の量的関係をIRスペクトルにより検討し, ポリマーコンプレックスの形成を明らかにした. これにより上記各項での分子間相互作用の影響を明らかにすることができた.
今後, 分別された易溶性セリシンおよび難溶性セリシンとPVAブレンド物の物性を検討したい.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 石川博: 繊維学会誌. 43. 283-287 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi,Ishikawa, Masanobu,Nagura, and Yoichiro,Tsuchiya: "Fine Structure and Physical Properties of Blend Film Composed of Silk Sericin and Poly(vinyl alcohol)" Journal of The Society of Fiber and Technology, Japan 43. 283-287 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 石川博: 繊維学会誌. 43 No.6. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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