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カイコ前胸腺刺激脳ホルモンの構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 61470134
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 製造化学・食品
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 昭憲  東京大学, 農学部, 教授 (90011907)

研究分担者 長澤 寛道  東京大学, 農学部, 助手 (60134508)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
キーワードカイコ / 前胸腺刺激ホルモン / ボンビキシン / インスリン / ジスルフィド結合の決定 / アミノ酸配列 / モノクローナル抗体 / 免疫組織化学 / 脳ホルモン / プペチドホルモン / インスリン族ペプチド
研究概要

カイコ蛾頭部から2種類の前胸腺刺激ホルモン(22K-PTTHと4K-PTTH, ただし後者はボンビキシンと改名した. )を単離した. 22K-PTTHはカイコ前胸腺を活性化してエクジソンの合成と分泌を促すが, 複数存在する分子種のうち一分子種を単離し, そのN末端アミノ酸配列を13残基まで決定できた. その部分配列には脊椎動物のペプチドホルモンとの相同性は認められなかった.
ボンビキシンはエリ蚕の前胸腺を活性化するペプチドで, 20残基のA鎖と28残基のB鎖がジスルフィド架橋を介して結合した2本鎖構造を有し, 脊椎動物のインスリンとアミノ酸配列に約40%の相同性がある. ボンビキシンのジスルフィド結合の様式を明らかにするために, ボンビキシンIIを用いてサーモリシン消化し, 2種のシスチンペプチドを得た. それらの配列分析の結果, そのうちの1種の配列からA_<20>-B_<22>の結合が明らかになった. 他の1種は2つのシスチンを含んでいたため, 直接ジスルフィド結合様式を決定できなかったので, 可能性のある3種類のシスチンペプチドを全て合成し, 天然由来のシスチンペプチドとHPLCで比較したところ, そのうちの1つと一致したことから, A6-A11, A7-B10の結合が明らかとなった. このようにして決定された3対のジスルフィド結合の結合様式はインスリンのそれと全く一致した. インスリンとのこのような高い相同性からボンビキシンの三次構造を既にX線結晶構造解析から立体構造が明らかになっているインスリンの構造を基礎にして推定した. その結果, 一次配列が類似しているにもかかわらず, 分子表面の構造には両者でかなり異っており, これが生物活性の違いの原因になっていると考えられた. A鎖N末端のデカペプチドを合成し, ウシ血清アルブミンに結合させ, これに対するモノクローナル抗体を作製した. 免疫組織化学の結果から, ボンビキシンは間脳部の4対の神経分泌細胞で生産されると推定された.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] Hiromichi Nagasawa: Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 83. 5840-5843 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akira Mizoguchi: Mol. Cell. Endocrinol.51. 227-235 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Kataoka: Agric. Biol. Chem.51. 1067-1076 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. Jhoti: FEBS Letters. 219. 419-423 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiromichi Nagasawa: "Amino acid sequence of a prothoracicotropic hormone of the silkworm, Bombyx mori" Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 83. 5840-5843 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akira Mizoguchi: "A monoclonal antibody against a synthetic fragment of bombyxin (4k-prothoracicotropic hormone) from the silkworm, Bombyx mori: characterization and immunohistochemistry" Mol. Cell. Endocrinol.51. 227-235 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Kataoka: "Isolation and partial characterization of a prothoracicotropic hormone of the silkworm, Bombyx mori" Agric. Biol. Chem.51. 1067-1076 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. Jhoti: "Prothoracicotropic hormone has an insulin-like teratiary structure" FEBS Letters. 219. 419-423 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鈴木昭憲: 植物防疫. 40. 244-229 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Hiromichi Nagasawa: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 83. 5840-5843 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Kataoka: Agric.Biol.Chem.51. 1067-1076 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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