研究分担者 |
西村 澄子 東北大学, 薬学部, 教務系技官 (60156106)
鷺 又市 東北大学, 薬学部, 教務系技官 (80134005)
根東 義則 東北大学, 薬学部, 助手 (90162122)
今野 昌悦 東北大学, 薬学部, 助手 (10006348)
坂本 尚夫 東北大学, 薬学部, 助手 (00006347)
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研究概要 |
交付申請書に記載した計画に従って研究を行い, ほぼ計画を達成し得たので, 以下にその経過を略述する. 1)1, 2, 4-トリアジン(以下0s-トリアジン)の3-ヨード体および5-ヨード体を用いpd触媒存在下アセチレン化合物とのクロスカップリング反応を試み, as-トリアジンの3.5位にアセチレン側鎖を導入することが出来た. 2)メチルージフェニルーas-トリアジンの3, 5, 6位に関する3種の位置異性体の合成を確立し, これらを出発物質としてMe基をCCl_3基に変換した後過剰のPPh_3と処理し, トリアジニルホスホランを合成した. 次いで各種アルデヒドとのWittig反応により3, 5, 6位にオレフィン側鎖を持つas-トリアジン類を合成し得た. 3)3, 5, 6位に脱離基(u基あるいはSO_2Me基)を持つas-トリアジンを合成した後, 各種求核試薬との置換反応によりas-トリアジン環上に各種官能基を導入することが出来た. 4)5, 6-ジメチルーas-トリアジンより合成したペンダクロロ体を用い, NH_2NH_2との反応によりピラゾロトリアジン誘導体を得た また5, 6-ジクロローas-トリアジンをpyrocatecolあるいはO-phenylenediamineと処理し, 相当する三環性化合物を合成することが出来た. 5)合成が完了したすべてのas-トリアジン類について阻止円法により稲イモチ病菌に対する抗菌活性を測定した結果, 5-アリールーas-トリアジン類に顕著な抗菌活性が認められた. 更に一次ポット試験を実施したところ稲紋枯病菌およびどん粉病菌に対しても強い防除効果を持つ化合物を見い出した. 更に雄性家兎多血小板血漿を用い, 血小板凝集抑制効果を測定したところ, 5, 6位にアリール基を持つas-トリアジン誘導体にインドメタシンをはるかに凌ぐ血小板凝集抑制活性を認めた.
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