研究課題/領域番号 |
61480020
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石崎 宏矩 名古屋大学, 理学部, 教授 (60025343)
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研究分担者 |
溝口 明 名古屋大学, 理学部, 助手 (60183109)
岩見 雅史 名古屋大学, 理学部, 助手 (40193768)
高橋 進 名古屋大学, 理学部, 助教授 (90022665)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 昆虫変態 / カイコ / エリサン / 前胸腺刺激脳ホルモン / ボンビキシン / インシュリン / 多重複遺伝子族 / 脳神経ペプチドホルモン / 前胸腺刺激ホルモン / 遺伝子解析 / 変態 / ペプチドホルモン遺伝子 / インスリン / ペプチドホルモン / PTTH / 遺伝子クローニング / モノクロン抗体 / 神経分泌細胞 |
研究概要 |
1.カイコ前胸腺刺激脳ホルモン(PTTH;前称22ーPTTH)のcDNA及び遺伝子のクローニング、構造解析。 カイコPTTHの既知のNー末端15個のアミノ酸配列に相当する合成ペプチドを抗原とし、抗PTTHモノクロン抗体を得、これを用いてカイコ脳由来のcDNA expressionライブラリーからカイコPTTHcDNAをクローニングした。106個のアミノ酸残基から成るペプチド鎖がダイマーを成していることが推測された。またそのコーディング領域の構造から、3個の未知の小さいペプチドが、PTTHと同時に合成、分泌されることが推測された。これらのペプチドの変態に対する機能の解明が待たれる。得られたcDNAをプローブとして、カイコゲノムDNAから2種のPTTH遺伝子をクローニングし、その構造を解析中である。 2.カイコボンビキシン(前称4KーPTTH)のcDNA及び遺伝子構造解析。 ボンビキシンのアミノ酸配列に相当するオリゴヌクレオチドをプローブとして、cDNA及び遺伝子をクローニングし、構造解析を行った。ボンビキシンはシグナルペプチド/B鎖/Cペプチド/A鎖の構造をもつ前駆体、プレプロボンビキシンとしてまず合成され、飜訳後の修飾により、A,B鎖より成る成熟ボンブキシンが形成されることが示され、ペプチド分析からすでに明らかにされていたボンビキシンがインシュリン族ペプチドに属するとする考えをさらに強くうらづけた。ボンビキシンは多重複遺伝子群を形成し、27個のコピーについて構造を決定した。2個づつがペアをなし、逆向きに転写されるという特徴的なゲノム内配列をもつ。insitu hybridizationにより、ボンビキシンは胸で特異的に発現されていることを確認した。 3.エリサンでのボンビキシン様遺伝子の構造解析。ヤママユガ科の1種エリサンでも、カイコにおけると同様の構造、ゲノム内配列を示すボンビキシン様遺伝子が存在することを明かにした。
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