研究課題/領域番号 |
61480026
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物形態・分類学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
尼岡 邦夫 北海道大学, 水産学部, 教授 (50002085)
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研究分担者 |
矢部 衛 北海道大学, 水産学部, 助手 (80174572)
仲谷 一宏 北海道大学, 水産学部, 助教授 (00002353)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 仔魚期 / 稚魚期 / 分類 / 寒流水域 / 発育段階 / 飼育研究 / 集魚灯 / 稚魚ネット / 稚仔魚 / 飼育 / クジメ / アイナメ / 仔稚魚 / カジカ上科 / カレイ目 / アイサメ科 / 集魚燈 |
研究概要 |
1.沿岸水域に出現する稚仔魚については、各地で採集を行った。特に北海道大学水産学部付属水産実験所のある北海道南部の南茅部町臼尻には長期的な採集定点を置き周年採集を行なうと共に、函館湾においても周年採集を実施した。また、稚仔魚の出現時期には、稚内、釧路などで集中的な採集を行った。さらに、北海道大学水産学部付属練習船おしょろ丸及び北星丸に便乗し、北海道全周海域、三陸地方沖合などで採集を実施し、おしょろ丸により北太洋で採集された稚仔魚も一部用いた。このように採集された稚仔魚は可能なものについては飼育を行ない、その形態変化を観察した。また、親魚を得、人工受精を行って、その卵、稚仔魚を飼育した。 2.採集及び飼育の結果、数多くの種や様々な発育段階の稚仔魚を入手し11目46科100属127種を明らかにした。典型的な寒流水域の魚類であるカサゴ目の稚仔魚は48種、カレイ目は22種が含まれる。なお、このうち26種については科または属レベルまでしか査定ができなかった。このことは採集された個体が数少なく、かつ発育段階が低いこともあって、分類学的な解決ができなかったものである。これらについては、さらに数多くの個体、多くの発育段階の個体を入手し、分類学的に明らかにして行く必要がある。 3.本研究では、多くの発育段階の個体を採集するよう努力したが、可能な種では人工環境下で仔魚を飼育した。成熟親魚を入手できた場合には人工受精を実施し、卵から飼育を試みた。その結果、ニセキタノトサカやアイナメ類などで詳細な形態変化を明らかにすることができた。 4.従来主に注目されてきた黒色素胞の発現、分布の他に、生時又は新鮮時にしか見ることのできない黄色素胞、赤色素胞などの特徴を明らかにすることができた。このことで他種のデータが集積されることにより新分類形質として使用できる見込みをもった。
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