研究課題/領域番号 |
61480047
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
児玉 基一朗 (1987-1988) 鳥取大学, 農学部, 助手 (00183343)
尾谷 浩 (1986) 鳥取大, 農学部, 助教授 (50032305)
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研究分担者 |
尾谷 浩 鳥取大学, 農学部, 助教授 (50032305)
甲元 啓介 鳥取大学, 農学部, 教授 (80032093)
児玉 基一朗 鳥取大学, 農学部, 助手 (00183343)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 宿主特異的毒素 / 感染誘導 / 毒素受容体 / 感染誘発因子 / 細胞膜 / 葉緑体 / 毒素結合物質 / ミトコンドリア |
研究概要 |
植物病原菌の生成する宿主特異的毒素は、現在までに13列知られているが、本研究では、これらすべての毒素についてその作用機構を比較検討し、毒素作用の総合的理解をはかることを目的とした。 1.アルターナリア属菌の生成する宿主特異的毒素。毒素作用と菌受容化との関係をみるために、毒素の作用過程を阻害する各種人為処理葉での毒素による菌の感染誘発効果を調べた。その結果、AK、AMおよびACR毒素による菌受容化の誘導には宿主細胞の致死は必要でなく、毒素による宿主細胞膜の機能障害が重要であることが明らかとなった。また、ACR毒素は宿主ミトコンドリアに膜電位障害を伴う脱共役およびNAD漏出という2つの効果を及ぼした。AM毒素による宿主葉の壊死斑形成は光輝射により阻害されることが見出されたが、本毒素の葉緑体への作用は、光と無関係であることが示された。宿主細胞の毒素受容体に関しては、AD毒素結合蛋白質が感受性ナシ細胞膜に存在することが明らかとなった。作用点が不明であったAL毒素は、宿主トマト葉の光合成および呼吸能に影響を及ぼすことが認められた。また<Alternaia>___ー <tennissima>___ーの生成するATC毒素が発見された。 2.ヘルミントスポリウム属菌の生成する宿主特異的毒素。宿主ミトコンドリアに作用点をもつHMT毒素の作用様式をACR毒素と比較した結果、宿主植物への作用過程は両毒素ともきわめて類似しており、毒素のミトコンドリアへの作用は、暗期を必要とする過程グ経て細胞膜機能障害を誘起し、細胞死に至るものと考えられた。 3.その他の宿主特異的毒素。ニレ立枯病菌、ラッキョウ灰色かび病菌およびトマト葉かび病菌は、それぞれ胞子発芽時に、非病原菌の感染を誘導する感染誘発因子を生成していることが明らかとなり、これら因子の純化を行った。
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