研究課題/領域番号 |
61480087
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
広瀬 恒夫 帯広畜産大学, 獣医学科, 教授 (60003076)
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研究分担者 |
宮原 和郎 帯広畜産大学, 獣医学科, 助手 (00133801)
佐藤 基佳 帯広畜産大学, 獣医学科, 助教授 (50003140)
山田 明夫 帯広畜産大学, 獣医学科, 助教授 (20003113)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 大動物用レントゲン診療車 / 潜在病変の摘発 / 肝臓超音波診断 / 金属性異物による創傷疾患 / X線透視集団検診 / マグネット / 金属性異物による創傷性疾患 |
研究概要 |
乳牛の潜在病変を摘発し、生産者の経済的損失を最小限にとどめることを目的に、大動物用レントゲン車を利用して牛舎単位の乳牛に集団検診を実施し、集団検診の実施法の確立と、得られた透視所見による潜在病変に注目した予防獣医学の実施、さらに集団検診実施の意義と効果について総合的に検討を行った。材料は、研究期間に実施した集団検診症例1970頭と過去における集団検診所見を合わせた6968症例について検討した。 1.集団検診には、電算処理集計のためのdata入力及び集計分類用プログラムの開発を行い、data bankの構築と集団検診の実施法を確立した。 2.乳量および授精回数についての調査成績では、実施各牛舎の各年度における1頭当り平均年間乳量の増加と平均授精回数の減少傾向がみられた。 3.病傷発生率の調査成績より、繁殖障害、妊娠(産前産後)疾患、循環器障害、消化器疾患の減少率が高い傾向を示した。この様に集団検診の実施により、実施地区の病傷発生率の低下があることが判明した。 4.集団検診所見の分類集計の結果をもとに、体躯内の各部位のX線透視所見の特徴病変を収録することにより577例の病変像を新たな診断に際しての症例と比較することが可能となった。消化管内ガス像(第三胃、小腸、結腸)と胸腔内異常陰影像は集団X線検査によって初めて明らかにされた潜在病変であって、これらを異常所見とする判断は本研究により初めて成された。 5.集団検診の実施効果については間接的効果が主体であるので生産環境内に集団検診の成績をいかに利用活用するかが問題になるが、集団検診の実施は生産者の疾病発症予防に対する啓蒙と臨床獣医師の再教育さらに学生教育に多大の効果があるものと判断された。今後、これらのdataを最大限に利用する獣医情報処理診断への拡大研究が必要とされる。
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