研究課題/領域番号 |
61480103
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本郷 利憲 東京大学, 医学部, 教授 (60013843)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 皮膚反射 / 介在ニューロン / premotorニューロン / 皮質脊髄路 / 赤核脊髄路 / 脊髄 / ネコ / 運動ニューロン / 指 / 体部位局在 / 部位特異性 |
研究概要 |
ネコの皮膚反射の脊髄機構を前肢と後肢の両方で調べ、下記の成果を得た。 1.手および足のpadから誘発される皮膚反射の空間パターン 足のcentral padの刺激は全部の指の伸筋運動ニューロンを興奮させ、toe padの刺激は刺激した指による特異な空間パターンの反射効果を各指の運動ニューロンに及ぼした。反射効果は皮膚の圧刺激でも電気刺激でも同様であり、また反射のパターンは手でも足でも基本的に同じであった。これらの反射は足底または手掌面の圧力を均一に分布させる機能があると考察された。 2.皮質脊髄路(CST)および赤核脊髄路(RST)の促通作用 CSTおよびRSTの条件刺激は、上記反射を含む前肢の皮膚反射を介在ニューロンのレベルで促通した。CSTで促通された反射効果の中枢潜時は1.1ー3.0ミリ秒、RSTの場合は1.6ー3.4ミリ秒であり、二つの下行路が作用する介在ニューロンは一部異なる反射径路に属することが示唆された。 3.padから指の運動ニューロンへの反射の経路 手においても足においても、padからの求心性線維は指の筋の運動核より吻側の後根を通って脊髄に入り、中継介在ニューロンの軸索が側索を下行して運動核に投射することが明らかにされた。 4.皮膚反射路の最終介在ニューロンの同定 HRPによる介在ニューロン軸索内染色、逆行性興奮閾植mappingによる軸索投射の解析、およびspike triggered averaging法により、皮膚反射経路の最終介在ニューロンを同定した。それらは主にRexed VーVI層にあり、側索を下行して運動核に投射することが確認された。興奮路、抑制路、2シナプス路、多シナプス路いずれの経路のpremotorニューロンも同定することができた。
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