研究課題/領域番号 |
61480126
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
武富 保 信州大学, 医学部附属心脈管研究施設, 教授 (30020704)
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研究分担者 |
原 厚 信州大学, 医学部附属心脈管研究施設, 講師 (70126697)
上村 敬一 信州大学, 医学部附属心脈管研究施設, 助教授 (80012756)
岡野 照 信州大学, 医学部附属心脈管病研究施設, 助手 (30020803)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 遺伝性高脂血症 / WHHLーrabbits / 動脈硬化症 / 泡沫細胞 / 血清脂質 / リポタン白質 / LDL / 動脈壁脂質 / スルファチド / コレステロール / コレステロール・エステル / LysoPC / WHHL-rabbit / コレステロール結晶沈着 / スフィンゴミエリン / エタノールアミン・プラスマロゲン / WHHLウサギ / 動脈硬化 / スティンゴ糖脂貭 / 脂肪酸 / 長鎖塩基 / 動脈硬化性病変 / 酸性糖脂質 |
研究概要 |
1.遺伝性高脂血症モデル動物としてのWHHLーrabbitsを用いて、スルファチドの抗動脈硬化作用を検討した。スルファチド投与期間3カ月と投与終了後2カ月間にはトリグリセリドの有意義な低下を生じたが、それ以降はリポタン白・リパーゼ活性の亢進は持続しなかった。また、総コレステロール及び総リン脂質の有意な低下は見られなかった。 2.スルファチド投与実験群及び対照群の全てのWHHLーrabbitsで、血清リポタン白質はLDLが著増し、抗LDL抗体での測定で、正常家兎の約64〜128倍の増量であった。血清脂質ではコレステロール・エステルとLysoPCの増量が注目された。対照群の血清リポタン白質でスルファチドが本来、糖脂質の中で圧倒的に主体をなすことが明らかにされた。 3.両群のウサギの胸部大動脈壁は殆んど粥状硬化病変に陥っていることが光顕及び電顕写真から確かめられた。とくに、電顕ではマクロファージや平滑筋細胞の泡沫細胞化や泡沫化後の細胞壊死、細胞外でのコレステロールの結晶沈着が認められ、動脈硬化の成因及び進展の解明に役立てられた。実験群では頚動脈が比較的正常なのが注目された。 4.胸部大動脈壁の硬化病変と関連して、これらの動脈壁脂質を分析した。ほぼ同齢の正常家兎のそれとは全く違った脂質組成を示した。コレステロール・エステル:リン脂質:コレステロールのモル比は33:14:53で動脈硬化プラークの脂質組成を示した。血清脂質の影響を大きく反映した。LysoPCの存在はマクロファージの走化性を有することと関連して注目された。 5.WHHLーrabbits及び正常家兎の皮膚線維芽細胞の脂質組成と増殖に及ぼす糖脂質合成阻害剤の効果が明らかにされた。
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