研究課題/領域番号 |
61480128
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 松年 名古屋大学, 医学部, 助教授 (70090420)
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研究分担者 |
小泉 恵子 名古屋大学, 医学部, 講師 (00118027)
小島 清秀 名古屋大学, 医学部, 教授 (80073104)
伊豆田 俊二 名古屋大学, 医学部, 助手 (50203047)
梅川 逸人 三重大学, 生物資源学部, 助手 (90185059)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | DNAポリメラーゼ / 試験管内DNA複製系 / 自律増殖配列 / トポイソメラーゼ / フォスファチジルイノシトール / cーmycタンパク / DNAポリメラーゼα / トポイソメラーゼI / ゲルシフトアッセイ / カルジオリピン / プライマーゼ / カルシウムイオン / モノクローナル抗体 / 核マトリクス / リン脂質 |
研究概要 |
I.試験管内複製系:本研究期間内に我々は試験管内ヒトDNA複製系を確立し解析を進めた。ヒトcーmyc遺伝子上流に存在する自律増殖配列(ARS)を組み込んだプラスミドDNAは、ヒト悪性リンパ腫由来のRaji細胞の核抽出物により、半保存的に複製された。この系に含まれる複製酵素群は硫安分画により30〜53%飽和画分に沈殿し、DNAポリメラーゼα・プライマーゼ複合体が複製反応に必須である事が免疫沈降および特異的阻害剤を用いた実験から明らかとなった。一方、この複製反応は酸性リン脂質であるフォスチジルイノシトールおよびカルジオリピンにより強く阻害された。これら2種類のリン脂質はトポイソメラーゼIを強く阻害し、又DNAポリメラーゼαにも影響を与える結果を得ており、核リン脂質が複製反応に関連している事が示唆された。 II.ARS結合タンパク:複製起点に結合して複製開始に働くタンパクを同定するため、ARS中の必須領域と考えられる30塩基対部分を化学合成し、その配列に特異的に結合するタンパクをゲルシフト法により同定した。30ーマーを直列に連結しセファロースに固定化してカラムを作製し特異的結合タンパクを精製し、分子量68K(一部47K)を得た。このタンパクは抗cーmyc抗体を反応する事からcーmycタンパクである事が示唆された。今後の課題としてはcーmycタンパクが真に複製開始に関与するのか、又DNAヘリカーゼおよびDNAポリメラーゼαなどと相互作用をするのかどうか関心が持たれる。 III.臨床医学への応用:DNA複製研究の応用として以下の研究を行った。(1)男性不妊症精巣のDNA合成酵素ならびに組換え酵素、(2)抗癌剤VPー16の薬剤耐性メカニズム、(3)肝再生時の核リン脂質代謝
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