研究課題/領域番号 |
61480140
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中林 敏夫 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (90039909)
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研究分担者 |
山田 毅 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (50029774)
小俣 吉孝 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10132987)
矢野 健一 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (90029801)
小野 忠相 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (60029783)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | トキソプラズマ / mRNA / 熱帯熱マラリア / トキソブラズマ |
研究概要 |
細胞内寄生原虫(Toxoplasma gondii:T.gondii,Plasmodium falciparum:P.fal)の発現形質を検討する目的で、虫体由来特異抗原を免疫学的手法により検索を行なった。抗T.gondii-Monoclonal抗体によって、T.gondii弱毒株特異抗原(分子量20KD)を検出し、本抗原がCystozoiteにのみ存在する事から、cyst形成能と何らかの関連性がある事が示唆された。一方、強毒株特異抗原(分子量30KD)に対するmonoclonal抗体も得られており、現在その生化学的諸性状を他抗原と比較検討中である。T.gondii虫体の非特異的免疫globulin結合性の生物学的意義について検討を加え、補体存在下において虫体の細胞内侵入阻害が観察された事から宿主自然抵抗性に免疫globulin(特にIgM)が関与している事が示唆され、現在非特異的IgM結合物質の分離および生化学的諸性状を検討中である。 P.fal虫体の赤血球培養上清中の虫体由来抗原を感染患者血清を用いて検索したところ、熱に不安定な可溶性抗原(分子量33KDa)が検出された。本抗原に対するmonoclonal抗体を用いた本抗原の種属特異性、産生機序に関する検索ではP.falのみならず、P.vivax,P.malariae虫体と共通抗原性を有する事、抗原は虫体のみならず感染赤血球外膜上の数ヵ所に限局して出現する事が観察された。また、monoclonal抗体の幾つかのcloneは、P.fal虫体の赤血球内増殖抑制効果を示した。 また上記の抗原遺伝子を適当なベクターに挿入しBCG生ワクチンに感染させBCG菌から分泌させ病気を予防するワクチンとして使用しようと考え、まずBCG菌の分泌シグナルペプチド遺伝子とプロモーター遺伝子の分離に成功した。現在抗酸菌のプラスミドとストレプトミセスのプラスミドのシャトルベクターにこれを挿入しBCG菌に感染させる実験を進めているが、これが成功すればマラリア抗原を挿入し最終の実験にとりかかる予定である。
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