研究課題/領域番号 |
61480173
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
石津 宏 琉球大学, 医学部, 教授 (30034086)
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研究分担者 |
佐々木 雄司 東京大学, 医学部, 教授 (60112447)
當山 冨士子 (當山 富士子) 琉球大学, 医学部, 講師 (20117584)
名嘉 幸一 琉球大学, 医学部, 助教授 (90117581)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 沖縄 / 心身症 / 比較文化的要因 / カミグトウ / ユタ / 疾病意識構造 / サーダカウマリ / 社会文化的要因 / カミダーリ神経症 / 宮古出身痴呆老人患者 / プライマリ・ケア |
研究概要 |
昭和63年度の研究は、前2年度の研究の継続とまとめを主とし、これに分娩前後に起こる婦人の「マタニティ・ブルー」における心身医学的な診断アプローチに関する研究、および沖縄県本島中部地区における中学生の適応と問題行動に関する研究、沖縄の精神科看護スタッフのカミグトウに対する意識調査と疾病観に関する研究など、沖縄の社会文化的要因を踏まえた研究を行った。 1.沖縄県における心身症患者り受診の様態に関して、プライマリ・ケアの段階でユタなど沖縄の社会文化的要因が浮く関わるが、これの基盤となる県民の疾病意識構造の一端を知る為に、精神科看護スタッフ316名のカミグトウに対する意識と疾病観をみたところ、ユタへの相談経験を有する者が22.8%もいた。自分を含めて家族の誰かがユタへ相談の経験を有する者は63.0%もの多くに上り、「事故や病気が続くとき」38.6%、「原因不明の症状が出た時」29.0%、「医者からみはなされた時」26.1%の順に高率であった。ユタが何らかの形で心理療法的役割を演ずると評価した者は36.4%もいた、本研究は今後も継続し、国際心身医学会ないし同アジア部会への学会発表の予定である。 2.心身症および神経症患者との関連で検討を要する「カミダーリ」の基盤となるサーダカウマリについて、精神衛生に関する医療人類学的立場からアプローチを行い、その一端を第9回日本社会精神医学会で発表予定である。 3.分娩前後のマタニティ・ブルーは、63名中19.0%にみられ、家族形態、結婚形態、宗教など心理社会的環境要因との間でクロス分析を行ったが有意相関はみられなかった。また県中部の中学生の不適応問題は、離島僻地から都市化への文化的社会的影響が把握された。 4.文献資料収集や打合せを関係諸機関と継続して行った。
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