研究概要 |
昨年度の検討により, 各種の制限酵素を用いたサザンブロット法では各種病態に特有なインスリン受容体遺伝子の異常を検出することが不可能であった. そこで本年度は, インスリン抵抗性の一症例において, インスリン受容体キナーゼ活性が低下していることを見し出し, この症例についてより詳細な検討を行うこととした. すなわち, この患者よりBリンパ球を採取し, EーBウィルスでトランスフォームし, 培養した. このリンパ球から得たインスリン受容体キナーゼ活性は正常の1/5以下であった. このリンパ球を3l迄培養し, mRNAを採取した. このmRNAからλgt10の系を用いてcDNAライブラリーを作製した. この患者リンパ球より作製したcDNAライブラリーより, いくつかのインスリン受容体遺伝子を含むと思われるクローンを分離中である.
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