研究課題/領域番号 |
61480297
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
平 明 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30041289)
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研究分担者 |
湯田 敏行 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (40158340)
下川 新二 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (40170998)
山下 正文 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (80158170)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 心臓リンパ / 梗塞領域の広さ / 心臓リンパの排除 / 虚血領域 / 梗塞領域 / ヒアルロニダーゼ / リンパうっ滞 / 冠動脈結〓 / リンパ流量 / 心筋梗塞 / 冠動脈結紮 / 実験 |
研究概要 |
心臓リンパが心筋の病態生理をよく反映することは知られている。今回心筋の虚血、阻血性変化に伴うリンパの動態を実験的に検討した。実験には雑種成犬を用い左冠動脈前下行枝の第一対角枝分岐後を閉塞した。第一の実験では2時間の閉塞を行い、その後閉塞を解除して心臓リンパの動態を観察した。心臓リンパは心臓リンパ節への流入リンパ管から採取した。同時に閉塞部に近く水素ガスクリアランス法によって心筋の徴少循環を観察した結果、冠動脈閉塞にも拘らず閉塞近辺での緩徐な血流が存在することが判った。心筋組織血液は冠動脈閉塞時心内膜下で減少していた。心臓リンパ中に心筋逸脱酵素が高濃度に出現した。第2の実験では閉塞時間を4時間、して心筋梗塞を作成した。左前下行枝と回施枝では後者での症状が強く左前下行枝の使用が適当と思われた。冠動脈結紮後心臓リンパの流量は増加した。梗塞領域はTTCで染色されない部分としてプラニメトリーで測定した。梗塞領域の広さと心臓リンパの流量は相関した。リンパ液中のCPK、KBDの経時的な増加がみられた。第3の実験ではリンパ液を積極的に排除することで梗塞領域が縮小するのではないかと考えヒアルロニダーゼを使用した。冠動脈結紮によって血流が影響をうける領域を冠動脈にメチレンブルーを入れて決定し梗塞危険領域(R)とした。4時間の閉塞後にTTC染色で梗塞域を決定し(I)としてI/Rを測定した。ヒアルロニダーゼ使用でI/Rは有意に減少した。リンパ流量はこれに呼応して増加した。心臓リンパの積極的な輸送が梗塞領域をせばめることが判明した。実験の次の段階は逆にリンパのうっ滞を作成して梗塞領域が拡がることを証明することで、すでに速報として報告している。
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