研究課題/領域番号 |
61480315
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松野 丈夫 (1987-1988) 北海道大学, 医学部, 助教授 (10165847)
佐々木 鉄人 (1986) 北海道大学, 医学部, 助教授 (70001881)
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研究分担者 |
三浪 明男 北海道大学, 医学部付属病院, 講師 (20133738)
松野 丈夫 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (10165847)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 化学療法 / 骨肉腫 / フローサイトメトリー / ヌードマウス移植骨軟部腫瘍 / 人工的肺転移 / 薬剤感受性テスト / 自然肺転移 |
研究概要 |
61年度より肺転多形成ヌードマウスの後肢部骨肉腫を摘出し、これらを4群に分けて化学療法の効果を検討した。即ち、第一群は化学療法を行わない群、第二群は通常の化学療法群、第3群は高濃度の化学療法群、第4群は他の薬剤(cisーplatinum,Ifomide)追加投与群とした。これらヌードマウスの皮下腫瘍および肺転移腫瘍に対し、Flowcytometryを用いて化学療法の効果を検討した。Flworesceine diacetate(FDA)を用いた腫瘍細胞のcell viabilityの検討で第4群に著しいviabilityの低下が認められ、従来より行っていたADR+MTX群より、これらにcisーplatinumあるいはIfomideを加えた化学療法の方が、より効果的と考えられた。化学療法によるDNApatternの変化は認められなかった。これらの結果から、昭和62年度および63年度に骨原発悪性腫瘍患者10名(内骨肉腫6例、Ewing肉腫2例、悪性線維性組織球腫1例、血管肉腫1例)悪性軟部肉腫5名(悪性線維性組織球種2例、脂肪肉腫2例、横紋筋肉腫1例)に対してADR+MTX+Cisーplatinum+Ifomideを用いた化学療法を行い良好な結果を得た。即ち、6例の骨肉腫の内5例と血管肉腫の1例でpartial response以上の効果が認められEwing肉腫2例および悪性線維性組織球腫の1例はcomplete responseが得られている。軟部肉腫では、現在化学療法中の悪性線維性組織球腫の1例および術後10カ月の再発をきたした脂肪肉腫の1例を除いた3例でpartial response以上の効果が認められた。以上、悪性骨・軟部腫瘍15例の内13例でpartial response以上の効果が認められ、ヌードマウスをもちいた化学療法の実験の有効性が証明されたとともに、ADR+MTX+Cisーplatinum+Ifomideを用いた化学療法の有用性が証明された。
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