研究課題/領域番号 |
61480330
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 祐輔 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (70018307)
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研究分担者 |
桐山 昌子 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (40162648)
山崎 光章 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (70158145)
増田 明 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (30126552)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 脳低酸素症 / 血液脳関門 / メチルプレドニソロン / ウリナスタチン / 脳神経細胞核 / 線状体 / カテコラミン / Caチャネルブロッカ- / 脳虚血 / 神経細胞核 / 形状計測 / 塩酸フルナリジン / 脳蘇生 |
研究概要 |
急性低酸素症など種々な病的状態で血液脳関内(BBB)が障害され、脳浮腫が形成される。ラットの頚動脈内に高張マンニト-ル(1.5M)溶液を注入し、一過性BBB障害を起こす実験モデルを作成して検討した。(1)脳血管透過性亢進に対する各種薬剤の予防効果:メチルプレドニソロン(MPS)30mg/Kg、ウリナスタチン(US)5万単位/Kg、静脈内投与は、2%エバンスブル-(EB)の脳内取り込みを有意に抑え予防効果が示唆された。これに反してビタミンE(VE)30mg/Kg、コエンザイムQ(CoQ)20mg/Kg投与は予防効果を見出せなかった。(2)脳血管透過性亢進に対するMPSの至適薬用量をMPS5mg/Kg、15mg/Kg、30mg/Kg、100mg/Kg投与により調べたところ、30mg/Kgが予防効果が最も優れていると確認された。(3)Neutralred(NR)による脳組織内pHの測定:pH指示薬NRはBBBを越えて脳組織内に取り込まれ脳細胞を内pHを示す。ラットに4%NRを体重300g当たり1ml静注後、液体窒素に浸漬し、脳を取り出し、凍結状態のまま海馬・視床を含む部位を冠状断、-30℃のcryostat内で脳実質を削り出し写真撮影した。この資料により二波長クロストスキャナ-CS-930を用いて波長分析を行い、大脳皮質7.05±0.09、海馬7.13±0.04、視床7.13±0.05の結果を得た。 脳低酸素症の病態解明に脳内カテコラミンの変動が重要な位置を占める。麻酔下のラットに5%酸素を10分、20分と吸入させると、線条体のドパミン(DA)は漸増し、homovanilic acid(HVA)は変化せず、dihydroxyphenyl acetic acid(DOPAC)、ノルエピネフリン(NE)は減少した。その後2時間の空気吸入で各含量は対照値に復した。Caチャネルブロッカ-である塩酸フルナリジン(flu)の投与後に同様の5%酸素を負荷した群では、これらの変化は有意に小さかった。同様の低酸素時の大脳皮質錐体細胞の形態学的変化とCa^<2+>蓄積に及ぼすニカルジピンの効果を調べたが、形態学的な保護効果およびCa^<2+>流入抑制は認められなかった。
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