研究分担者 |
深谷 俊郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (10183584)
吉田 利彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (00174938)
安川 修 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80191120)
森本 鎮義 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20094683)
戎野 庄一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80160381)
YOSHIDA Toshihiko Wakayama Medical College, Department of Urology, Assistant (10136509)
戎野 庄一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60106557)
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研究概要 |
1.米糖療法:研究代表者らが開発した過カルシウム尿症を伴うカルシウム結石症患者に対する米糖療法は, カルシウム結石症の再発予防療法としてほぼ確立されたものと考えられ, 長期のカルシウム結石の再発予防効果は明らかであり, 長期の継続投与においても, カルシウム代謝等には全く影響を認めず, その安全性に関しては問題のないものと考えられた. 2.クエン酸療法:基礎的にはラット腎結石モデルでのクエン酸塩の投与で腎尿細管内の蓚酸カルシウム結晶形成に対して, 著明な治療的あるいは予防的な抑制効果が認められた. また, 試験管内での尿の蓚酸カルシウム結晶形成能の検討においても, クエン酸塩の蓚酸カルシウム結晶形成に対する優れた抑制効果が同様に確認された. クエン酸塩の蓚酸カルシウム結晶形成に対する優れた抑制効果が同様に確認された. 臨床的には現存する上部尿路カルシウム結石に対する臨床治験結果では, 既存の結石治療薬と比較すると充分に臨床治験薬となり得るものと考えられた. 本剤の投与で尿PHの上昇, 尿中クエン酸の排泄増加およびカルシウム排泄の減少が認められたことから, クエン酸療法は尿酸結石はもとより, カルシウム結石再発防止に極めて優れた効果を持つものと考えられた. 3.Sodium Pentosan Polysulphate(SPP):半合成のGlycosaminoglycanのヘペリン類似物質であるSodium Pentosan Polysulphateが実験的に蓚酸カルシウムおよび燐酸カルシウム結晶の形成を抑制することが認められ臨床的にも全く新しい概念での尿路結石再発防止に有効であろうと考える. 4.結石形成抑制作用をもつ尿中高分子物質の検討:尿を濃縮して, ゲルロ過およびイオンクロマトグラフィで分離し, ^<14>Cを用いるCrystal growth assayを行い, 数種の高分子物質が抑制作用を示すことを見出し詳細は, 現在検討中である.
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