研究課題/領域番号 |
61480345
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
田中 啓幹 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10069015)
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研究分担者 |
大田 修平 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30152135)
鈴木 学 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40154588)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 男子不妊症 / 免疫 / 抗精子抗体 / 免疫組織化学 / 精索静脈瘤 / 赤外線サーモグラフィー / 赤外線サーモグラフィ / 精索静脈 / 陰嚢シンチグラフィー |
研究概要 |
男子不妊症の原因はいまだに解明されているものは少ないが、その原因の1つに免疫の関与が挙げられている。そこで我々は不妊患者における血中抗精子抗体の検索と精巣の免疫組織学的検索を行った。抗精子抗体の検索は精子凝集抗体、精子不動化抗体を男子113例、女子67例に施行した。結果は男子では精子凝集抗体14例(12.4%)、精子不働化抗体6例(53%)が陽性であり、女子ではそれぞれ8例(11.9%)、8例(11.9%)が陽性であつた。精子濃度との関係は特にみられなかったが、azoospermia例ではobstructive azoospermia例にのみ精子凝集抗体、精子不働化抗体陽性例が認められた。次いで精巣生検を行った例についてPAP法でIgGの存在を検討したが、パラフィン包埋による切片では抗原性を消失するためか沈着はみられなかったが凍結切片による検討では精細管壁にIgGの免疫複合体の沈着をみた。また血中抗精子抗体と精巣生検を同時に行った41例では、炎症、壊死、精管欠損などの症例に血中抗体陽性例が認められ、Sertoli cell only syndromeや停留精巣など精子形成のみられない疾患では抗精子抗体が造精機能障害を起こすと仮定すれば、造精機能障害が起こされると考えられる。そのため、この途中の段階で患者が受信すれば抗精子抗体保有の乏精子症となり、最終段階で抗原性を消失したgerm cell aplasiaの状態で受診すれば抗精子抗体陰性の無精子症となることも考えられ今後も引き続き検討が必要であろう。また、男子不妊症の原因として頻度の高い精索静脈 の診断法として赤外線サーモグラフィーを用い新しい測定法、評価法を検討し診断率の向上をみた。
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