研究課題/領域番号 |
61480358
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松永 亨 大阪大学, 医学部, 教授 (10101271)
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研究分担者 |
入船 盛弘 大阪大学, 医学部, 助手 (20176522)
荻野 敏 大阪大学, 医学部, 講師 (50124764)
佐藤 光仁 (佐野 光仁) 大阪大学, 医学部, 講師 (60112041)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 寒冷ストレス / 内耳組織像 / 通電ストレス / 実験的鼻アレルバー / 慢性扁桃炎 / 実験的鼻アレルギー / TDI / 鼻疾患モデル / 耳疾患モデル / 咽喉頭疾患モデル |
研究概要 |
臨床的に耳鼻咽喉科疾患の発症に寒冷ストレスが深い関係があると感じられるので、鼻疾患として実験的鼻アレルギー、耳疾患としてストレスによる内耳組織像の変化、咽喉頭疾患としては慢せ扁桃炎患者を用い、それぞれ、寒冷室を用いて、寒冷負荷を行った。TDIにより感作した鼻アレルギーモデル動物(モルモット)に寒冷ストレス負荷を加え、症状スコアー合計の変化、各症状スコアーの変化(くしゃみ、鼻汁、喘嗚)について検討したが変化を認めなかった。咽喉頭疾患モデルについては家兎の咽喉頭粘膜血流測定が試行錯誤を繰り返したが技術的に不可能であった。そこで実験によるデータをあきらめ慢性扁桃腺炎をしばしば繰り返している患者に寒冷負荷を与え臨床症状及び血液検査(血沈、体温、アナフィラトキシン、肺機能検査)について検討したが負荷前後に於いて臨床的データの変化はなかった。耳疾患モデルについては従来よりの参考にできるストレス負荷によるモデル動物がなかった。まずストレスの種類を選択が必要であった。予備実験で電気刺激が一番安定でかつ定量的であることが判明した。又、実験動物にラットを選択した。電気刺激の与え方は動物が自由に動き回れるゲージの中で床にはわせてあるワイヤーに通電する事により行なった。その結果電気刺激によるラットの側頭骨の変化は蝸牛では著しい血管条の委縮、神経節細胞の減少、これらの回りの神経鞘の消失。前庭、半規管では蝸牛と同じように神経鞘の消失感覚細胞の著しい委縮が認められた。いずれの各疾患モデルにおいて寒冷鎖荷時に著名は陽性所見を認めることができなかった。しかしラットを用い、非拘束通電刺激ストレスによって内理病像に著名な変化が認められた。これらの所見は今後、ストレスと内耳疾患についての解明に有用な根拠を与えるものと考える。
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