研究課題/領域番号 |
61480394
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
船越 正也 朝日大学, 歯学部, 教授 (10075989)
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研究分担者 |
勝川 秀夫 朝日大学, 歯学部, 助手 (00076051)
二宮 裕三 (二ノ宮 裕三) 朝日大学, 歯学部, 助教授 (50076048)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 生理活性物質 / 唾液腺 / ラット / 成長 / 味覚嗜好 / 副交感神経切除 / アンドロジェン / だ液腺切除 / 副交換神経切除 / 唾液腺切除 / 成長因子 / 味覚修飾因子 / 唾液腺摘出 / 神経切断 |
研究概要 |
ゲッ歯類の唾液腺には種々の生理活性物質の存在することが知られている。しかし、それらが生体に対し、実際にどのように作用しているかはほとんど分かっていない。我々はだ液腺の生理活性物質の生体への作用を検討するため、それらが舌味細胞の文化・発達や体成長に及ぼす影響を調べた。また、アンドロジエンは唾液腺自身の発達や生理活性物質の合成に影響を及ぼすことが知られているため、種々の条件下におけるだ液腺のアンドロジエン応答についても調べた。ーーー成果ーーー10日齢で顎下腺を切除すると、術後4〜6週の雄の体重は無処理対照群や舌下腺切除群の雄の体重よりも減少していた。術後7〜10週では、顎下腺切除群の雌雄の体重は舌下腺切除群や対照群の雌雄の体重より減少していた。一方、舌下腺切除群と対照群の間には差が認められなかった。従って、顎下腺には「体成長関連物質」が存在するものと考えられる。10日齢で唾液腺切除した成熟ラットの嗜好試験が低下していた。鼓索神経の味刺激応答は、舌下腺切除群ではOFF応答が他の二群より長く、かつアミメライド舌処理による、食塩溶液に対する神経応答の抑制効果は他の二群よりも大きいという特徴を有していた。以上の結果より、舌下腺に味細胞の食塩感受性の生後発達を促進させる「味覚修飾因子」の存在する可能性が考えられる。ラット鼓索神経を切断すると、腺重量、酵素活性(エステロペプチターゼおよび5α-レダクターゼ)を指標とした場合、切断側顎下腺は無処置対照側の顎下腺よりもアンドロジェン応答能がたかまっていた。アンドロジェン応答能の上昇をアセチルコリン連続投与で抑制できなかった。また、アトロピン慢性投与で神経切断の効果を模倣できなかった。従って、アセチルコリンの枯渇が神経切断後の顎下腺アンドロジェン応答の亢進の原因とは考えにくく、別のメカニズムの存在が考えられる。
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