研究課題/領域番号 |
61480396
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 (1987-1988) 東京医科歯科大学 (1986) |
研究代表者 |
野口 俊英 愛知学院大学, 歯学部歯周病学教室, 教授 (50014262)
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研究分担者 |
本多 隆保 愛知学院大学, 歯学部歯周病学教室, 講師 (40192322)
岸 正之 愛知学院大学, 歯学部歯周病学教室, 講師 (10183295)
HONDA Takayasu School of Dentistry,Aaichigakuin University
北村 滋 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90177866)
長田 豊 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90160837)
林 成忠 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00182874)
福田 光男 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40156790)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 歯周病 / 病因 / 局所因子 / 歯肉縁下プラーク / 細菌 / 徐放性薬剤 / テトラサイクリン / 歯肉溝滲出液 / 薬剤含有ヒドロキシプロピルセルロースストリップス / スピロヘータ / 運動性稈菌 / 実験的歯周炎 / 歯周ポケット内への薬剤の局所投与 / HPCストリップス |
研究概要 |
歯周疾患はう蝕と並んで歯科の二大疾患であり、抜歯の原因の50%を占めている。歴史上かってない高齢化社会を迎え、歯周病は増加の一途をたどることがよそうされているにもかかわず、歯周病の治療が確立されているとはいい難い。その最大の原因は、歯周病の病因が未だ十分に解明されていないことに帰因すると思われる。そこで本研究では、近年、歯周病の局所因子の中で持っても重要であることが判明しつつある歯肉縁下プラークに注目し、それらの細菌を化学的に抑制した場合、臨床的、病理組織学的にどのような変化が生ずるかを観察し、病因除去に基づく歯周病治療確立の第一歩となることを目的とした。歯肉縁下プラーク中の細菌の中でも特に、ある種の細菌、例えばBacteroides GingivalisやActinobacillus actinomycetemcomitansなどのグラム陰性嫌気性菌は、強いvirulence作用を有していることがin vitroでは照明されているが、それらの菌を特異的に抑制するような方法は未だ発見されていない。そこで本研究では、歯肉縁下プラーク中の細菌の多くに抗菌作用を示すことが報告されているテトラサイクリンを用い、それを歯周病患者の深いポケット内に徐放性に投与した場合、効果的に細菌叢を抑制し得るか否か。さらに、抑制した場合、もしそれらの細菌が歯周病の病因として作用しているならば臨床的、組織学的にどのような変化が生じるかを調べた。その結果、テトラサイクランのポケット内投与により、歯肉縁下プラーク中のスピロヘータや運動性桿菌が著しく抑制され、臨床的、組織学的に歯周組織の炎症が高度に抑制されることが明らかとなり、歯周病の局所因子としての歯肉縁下プラークの役割が明らかにされた。しかし、炎症の抑制のみでは歯周病治療が確立されたわけではなく、今後は全身的因子を含めたより詳細な病因の解明にとりくむつもりである。
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