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フッ素イオン徐放性ポリマーによる根面象牙質う蝕の予防と進行抑制に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480397
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関大阪大学

研究代表者

土谷 裕彦  大阪大学, 歯学部, 教授 (40028709)

研究分担者 河辺 強  大阪大学, 歯学部, 助手 (80177732)
伊賀 己記  大阪大学, 歯学部, 助手 (90176066)
柴谷 貴子  大阪大学, 歯学部, 助手 (10127235)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
キーワード根面う蝕予防 / フッ素徐放性ポリマー / フッ素取り込み / 耐酸性 / 耐摩耗性 / フッ素イオン徐放性 / シーラント / 根面う蝕進行抑制 / 人工う蝕 / シーラント浸透層
研究概要

歯周病と加齢の結果, 歯根象牙質がしばしば口腔内に露出する. 歯根象牙質はエナメル質に被覆されていないため, う蝕に罹患する可能性が高い. 本研究はmethacryloyl flusride(MF)-methyl methacrylate(MMA)copolymerを含む光重合型のフッ素徐放性シーラント(F-シーラント)が歯根象牙質の抗う蝕性に及ぼす影響を明らかにするものである.
1.F-シーラントの耐歯ブラシ摩耗性は歯根象牙質より優れていた.
2.F-シーラントを塗布した歯根象牙質のSEM像によると, 象牙質表層に厚さ約3μmのシーラント浸透層が形成されたいた.
3.F-シーラントからリン酸緩衝液(pH7.37°C)へのフッ素放出率は最初の24時間で12-30μg/dayであったが, その後急速に減少し, 100日から300日にかけては約1-2μg/dayと一定値を示し, 実験終了時(540日)でもなお0.5-1μg/dayであった. F-シーラントから緩衝液(pH7.37°C)へのフッ素放出量はMF-MMAcopolymerのMFモル分率が大きいほど多いことが認められた.
4.F-シーラント塗布直後の象牙質表層には10μmの深さまでフッ素が取り込まれていた. 取り込み深さはリン酸緩衝液(pH7.37°C)侵漬期間の増加とともに増加し, 侵漬期間90日では100μmであった.
5.F-シーラント除去象牙質の耐酸性はMF-MMAcopolymerを含んでいない対照シーラント(C-シーラント)より有意に優れており, 90日までであるが, リン酸緩衝液(pH7.37°C)侵漬期間の増加とともに増加した.
以上の知見により, F-シーラントから歯根象牙質への長期にわたるフッ素の移行によって, 象牙質の耐酸性が向上することが示唆された. これは, シーラントが象牙質を被覆することによる口腔環境からの保護とともに, 根面う蝕の予防と進行抑制に寄与すると思われる.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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